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レスベラトロールよりも期待できる、プテロスチルベンのアンチエイジング効果。
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レスベラトロールよりも期待できる、プテロスチルベンのアンチエイジング効果。

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・マイナス要因にもプラス要因にもなるフィトアレキシン
・レスベラトロール類縁体のプテロスチルベンの効果
・プテロスチルベンが摂取できる食品やサプリメントとは?

 

以前の記事でも少しだけ触れた抗酸化物質のレスベラトール[関連記事:カリスマ健康研究者の紹介。その1。ハーバード大学教授「デビッド・シンクレア」が提唱、長寿遺伝子を活性化させるアンチエイジングサプリ]。赤ワインやブドウの皮などに含まれるポリフェノールの一種で、認知機能や肌質の改善等の体内外のアンチエイジング効果や抗ガン作用も期待できますが[#]Das, Dipak K., Subhendu Mukherjee, and Diptarka Ray. 2011. “Erratum to: Resveratrol and Red Wine, Healthy Heart and Longevity.” Heart Failure Reviews 16 (4): 425–35. 、そのレスベラトロールに似た効果があり、吸収力がより高いレスベラトロール類似体のプテロスチルベンに今注目が集まっており、研究が進んでいます。今回はそのプテロスチルベンの有効性についてお伝えしていきます。

 

その前に知っておきたいフィトアレキシン

植物が害虫や病原体などのストレスにさらされる際に抵抗正反応によって生成される抗菌性の二次代謝産物であるフィトアレキシン[#]Jeandet, Philippe, Claire Hébrard, Marie-Alice Deville, Sylvain Cordelier, Stéphan Dorey, Aziz Aziz, and Jérôme Crouzet. 2014. “Deciphering the Role of Phytoalexins in Plant-Microorganism Interactions and Human Health.” Molecules 19 (11): 18033. 以前の記事でもお伝えした植物性の化合物である反栄養素(フィトケミカル)全般をフィトアレキシンとも呼んでいます。このフィトアレキシンは、イネ科やナス科、ブドウ科やアブラナ科の植物に多く見られますが、すべてのフィトアレキシンが人の体に有効であるとは限りません。例えば、大豆に含まれるイソフラボンは男性の生殖機能の低下、じゃがいもに含まれる有毒なグリコアルカロイドは吐き気やおう吐、下痢、腹痛等のマイナス要因に[#]“ソラニンやチャコニンによる健康影響.” n.d. Accessed November 2, 2020. https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/solanine/kenkou/kenkou.html.  [#]“Phytoalexins: Current and Possible Future Applications in Human Health and Diseases Control.” 2018. International Journal of Molecular Biology: Open Access 3 (3): 62–65. 。逆に、オリーブに含まれるマスリン酸は心臓や神経の保護、アブラナ科の植物に含まれるカマレキシンはヒト結腸直腸癌細胞における抗増殖活性などのプラス要因として働く可能性があると言われています。オリーブアブラナ科の植物はgeefeeでもおススメしている食品類。フィトアレキシンの1種であるプテロスチルベンもプラスの要因が期待されています。

 

 

レスベラトロール類縁体のプテロスチルベンの効果とは?

メチル化レスベラトロールとも呼ばる抗酸化物質のプテロスチルベンは、レスベラトロールの類縁体で、レスベラトロールと同様にポリフェノールの1種です。レスベラトロールとプテロスチルベンの機能はほぼ同じなのですが、その違いは体への吸収性。経口投与の場合、プテロスチルベンの方がレスベラトロールよりも4倍近く吸収性が高く、細胞内での拡散速度もプテロスチルベンの方が速いということがラットの研究で報告されています[#]Kapetanovic, I. M., M. Muzzio, Z. Huang, T. N. Thompson, and D. L. McCormick. 2011. “Pharmacokinetics, Oral Bioavailability, and Metabolic Profile of Resveratrol and Its Dimethylether Analog, Pterostilbene, in Rats.” Cancer Chemotherapy and Pharmacology 68 (3). https://doi.org/10.1007/s00280-010-1525-4.  [#]Kapetanovic IM, et al. Pharmacokinetics, oral bioavailability, and metabolic profile of resveratrol and its dimethylether analog, pterostilbene, in rats. Cancer Chemother Pharmacol. (2011) 。また、プテロスチルベンの持つ抗酸化作用は、以下のような健康効果も期待できると言われています。

 

・酸化ストレスを軽減
抗炎症作用があるプテロスチルベンは、酸化ストレス及び多くの慢性疾患の原因となる活性酸素種の生成を軽減する可能性があります[#]Remsberg, C. M., J. A. Yáñez, Y. Ohgami, K. R. Vega-Villa, A. M. Rimando, and N. M. Davies. 2008. “Pharmacometrics of Pterostilbene: Preclinical Pharmacokinetics and Metabolism, Anticancer, Antiinflammatory, Antioxidant and Analgesic Activity.” Phytotherapy Research: PTR 22 (2). https://doi.org/10.1002/ptr.2277.

・乳ガンや肺ガンの予防
多くの研究では、レスベラトロールと同様に、プテロスチルベンを含むブルーベリー抽出物が乳がんの予防と治療に役立つことがわかっていますが[#]Wu, X., O. Rahal, J. Kang, S. R. Till, R. L. Prior, and R. C. Simmen. 2009. “In Utero and Lactational Exposure to Blueberry via Maternal Diet Promotes Mammary Epithelial Differentiation in Prepubescent Female Rats.” Nutrition Research 29 (11). https://doi.org/10.1016/j.nutres.2009.10.015. 、子宮頸癌由来の細胞株であるheLa細胞の増殖及び転移等の抑制はレスベラトロールよりもプテロスチルベンの方が高い効力があることが研究で示されています[#]Shin, Hee Jeong, Jang Mi Han, Ye Seul Choi, and Hye Jin Jung. 2020. “Pterostilbene Suppresses Both Cancer Cells and Cancer Stem-Like Cells in Cervical Cancer with Superior Bioavailability to Resveratrol.” Molecules 25 (1). https://doi.org/10.3390/molecules25010228. 。また、試験管内の肺がん細胞の生存率が低下した研究結果もあります[#]Yang, Y., X. Yan, W. Duan, J. Yan, W. Yi, Z. Liang, N. Wang, et al. 2013. “Pterostilbene Exerts Antitumor Activity via the Notch1 Signaling Pathway in Human Lung Adenocarcinoma Cells.” PloS One 8 (5). https://doi.org/10.1371/journal.pone.0062652.

・認知力の改善
脳の酸化ストレスを軽減する可能性のあるプテロスチルベンを摂取すると、記憶力に関係する脳の部位である海馬でのプテロスチルベン濃度と相関して、認知力や学習能力が改善することがラットの研究で分かっています[#]Joseph, J. A., D. R. Fisher, V. Cheng, A. M. Rimando, and B. Shukitt-Hale. 2008. “Cellular and Behavioral Effects of Stilbene Resveratrol Analogues: Implications for Reducing the Deleterious Effects of Aging.” Journal of Agricultural and Food Chemistry 56 (22). https://doi.org/10.1021/jf802279h.

・心臓血管の改善
高コレステロール血症の成人を対象とした研究で、1日2回50mgのプテロスチルベンを6~8週間摂取しても効果は観察されませんでしたが、1日2回125mgのプテロスチルベンを6~8週間摂取した場合、血圧が低下することが観察されました[#]Riche, D. M., K. D. Riche, C. T. Blackshear, C. L. McEwen, J. J. Sherman, M. R. Wofford, and M. E. Griswold. 2014. “Pterostilbene on Metabolic Parameters: A Randomized, Double-Blind, and Placebo-Controlled Trial.” Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine: eCAM 2014. https://doi.org/10.1155/2014/459165. 。また、ラットの研究で、HDL「善玉コレステロール」の増加やLDL「悪玉コレステロール」の減少など、コレステロール代謝が改善されたという報告もあります[#]Rimando, A. M., R. Nagmani, D. R. Feller, and W. Yokoyama. 2005. “Pterostilbene, a New Agonist for the Peroxisome Proliferator-Activated Receptor Alpha-Isoform, Lowers Plasma Lipoproteins and Cholesterol in Hypercholesterolemic Hamsters.” Journal of Agricultural and Food Chemistry 53 (9). https://doi.org/10.1021/jf0580364.

 

 

・体脂肪の減少
ある研究によると、プテロスチルベンを1日に15mg/kg体重、及び30mg/kg体重を6週間投与されたラットは、30mg投与されたラットの方が脂肪組織での脂質生成の減少がより多くみられました[#]“Pterostilbene Intake May Cut Body Fat and Reduce Obesity: Animal Data.” 2014. November 3, 2014. https://www.nutraingredients.com/Article/2014/11/03/Pterostilbene-intake....

ラットを用いた研究がほとんどでまだまだ研究段階ですが、その吸収性の高さと強力な抗酸化作用による健康効果がレスベラトロールを超える化合物としてプテロスチルベンは研究者の間で注目を集めています。
 

 

プテロスチルベンが摂取できる食品やサプリメント

プテロスチルベンが多く含まれる食品の代表として、ブドウやブルーベリーが挙げられます。これらの食品には非常に少量含まれています[#]Frank, Kurtis, Kamal Patel, Gregory Lopez, and Bill Willis. 2019. “Pterostilbene Research Analysis,” April. https://examine.com/supplements/pterostilbene/. 。生産プロセスで紫外線量などの環境の条件により生成される量が変わってきますが、これらの食品でプテロスチルベンを十分に摂取できるとは限りません[#]Cantos, E., J. C. Espín, M. J. Fernández, J. Oliva, and F. A. Tomás-Barberán. 2003. “Postharvest UV-C-Irradiated Grapes as a Potential Source for Producing Stilbene-Enriched Red Wines.” Journal of Agricultural and Food Chemistry 51 (5). https://doi.org/10.1021/jf020939z. 。サプリメントであれば十分な量を効率的に摂取できますが、絶食時や空腹時は吸収力が低下するのでおススメできません。食事と一緒に摂取することにより吸収を高められると考えられています[#]Yeo SC, Ho PC, Lin HS. Pharmacokinetics of pterostilbene in Sprague-Dawley rats: The impacts of aqueous solubility, fasting, dose escalation, and dosing route on bioavailability. Mol Nutr Food Res. (2013) 。体重に基づいて以下の量を目安に服用することが推奨されています[#]Frank, Kurtis, Kamal Patel, Gregory Lopez, and Bill Willis. 2019. “Pterostilbene Research Analysis,” April. https://examine.com/supplements/pterostilbene/.

 

体重 1日あたり
~約68kg 215mg~430mg
約90kg 290mg~580mg
約113kg 365mg~730mg

 

これ以上の量を服用することは推奨されていませんので、注意しましょう。

 


 

 

まとめ~プテロスチルベンのアンチエイジング効果。~
レスベラトロール類縁体であるプテロスチルベンとレスベラトロールの大きな違いはその吸収性。体内での吸収力、拡散力の強いプテロスチルベンは、効率よくその効果が期待できるので、食事と一緒にサプリメントを試してみるのがおススメです。また、プテロスチルベンやレスベラトロール等のポリフェノールが含まれるブルーベリーを積極的に食べる際は残留農薬が気になるのでオーガニックな物を選ぶようにしましょう[関連記事:実践サプリ講座(9)ポリフェノールの秘めたる力]。

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