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自宅で料理を楽しむのに役立つ5つの健康スパイスとハーブ~第2弾~
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自宅で料理を楽しむのに役立つ5つの健康スパイスとハーブ~第2弾~

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・男性のテストステロンを高め、筋肉の増加と性機能の改善の可能性が期待できるフェヌグリーク
・スーパーなどで売られている注意すべき安価なシナモン
・心臓病の危険因子の減少、抗うつ効果、血糖値の大幅な低下などの効果が報告されているナツメグ
・SIBOによって誘発される可能性のあるIBS(過敏性腸症候群)の症状が大幅に改善されると言われているミント
・ビタミンEの抗酸化作用の5倍もの効果があることが研究で報告されているクローブ

 

自炊に欠かせないのが調味料ですが、幼いころから馴染みのある味付けがどうしても定番になってしまい、ワンパターンになりがちでは?厚生労働省のHPでは、和食をはじめとした日本の食文化を大切に、と記載されていますが、多くの家庭の食卓では、伝統的な和食から引き継がれた砂糖や醤油が無意識にたくさん使用されています。また、添加物が入ったマヨネーズやケチャップ、MSGなどの化学調味料がミックスされた調味料も多くの家庭で使用されています。しかし、せっかく野菜や肉などの天然素材を使っているのに、結果的に健康的な食事とはちょっと違う方向に行ってしまうことに気が付きます。どうせなら、美味しく且つ健康に有意に働く調味料を使って、楽しく食事をしてもらいたいという想いから、今回は以前の記事の続編「自宅で料理を楽しむのに役立つ5つの健康スパイスとハーブ~第2弾~」です。健康効果も期待できる安心安全の天然素材のスパイスとハーブのリストを注意点なども交えてお届けします。

 

フェヌグリーク

インド料理などで一般的に使用されているハーブのフェヌグリーク。大さじ一杯で1日の鉄分推奨摂取量の20%を賄うことができます。ある研究では、フェヌグリークが男性のテストステロンを高め、筋肉の増加と性機能の改善の可能性が示唆されています[#]Steels, E., A. Rao, and L. Vitetta. 2011. “Physiological Aspects of Male Libido Enhanced by Standardized Trigonella Foenum-Graecum Extract and Mineral Formulation.” Phytotherapy Research: PTR 25 (9). https://doi.org/10.1002/ptr.3360. 。また、母乳の生成の増加を示した研究結果や[#]Turkyılmaz, C., E. Onal, I. M. Hirfanoglu, O. Turan, E. Koç, E. Ergenekon, and Y. Atalay. 2011. “The Effect of Galactagogue Herbal Tea on Breast Milk Production and Short-Term Catch-up of Birth Weight in the First Week of Life.” Journal of Alternative and Complementary Medicine 17 (2). https://doi.org/10.1089/acm.2010.0090. 、血糖値の改善などの効果も[#]Abdel-Barry, J. A., I. A. Abdel-Hassan, A. M. Jawad, and M. H. al-Hakiem. 2000. “Hypoglycaemic Effect of Aqueous Extract of the Leaves of Trigonella Foenum-Graecum in Healthy Volunteers.” Eastern Mediterranean Health Journal = La Revue de Sante de La Mediterranee Orientale = Al-Majallah Al-Sihhiyah Li-Sharq Al-Mutawassit 6 (1). https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11370345/. 。サプリメント形でも効果が期待できると言われていますが、炒めた野菜やお肉など調理後にサッと振りかけてみてください。

 


 

 

シナモン

シナモンの木の内側の樹皮から作られるスパイスのシナモン。強力な抗酸化作用をはじめ[#]Gunawardena, D., N. Karunaweera, S. Lee, F. van Der Kooy, D. G. Harman, R. Raju, L. Bennett, E. Gyengesi, N. J. Sucher, and G. Münch. 2015. “Anti-Inflammatory Activity of Cinnamon (C. Zeylanicum and C. Cassia) Extracts - Identification of E-Cinnamaldehyde and O-Methoxy Cinnamaldehyde as the Most Potent Bioactive Compounds.” Food & Function 6 (3). https://doi.org/10.1039/c4fo00680a. 、心臓病のリスクの軽減[#]Allen, R. W., E. Schwartzman, W. L. Baker, C. I. Coleman, and O. J. Phung. 2013. “Cinnamon Use in Type 2 Diabetes: An Updated Systematic Review and Meta-Analysis.” Annals of Family Medicine 11 (5). https://doi.org/10.1370/afm.1517. 、血糖値の低下[#]Kirkham, S., R. Akilen, S. Sharma, and A. Tsiami. 2009. “The Potential of Cinnamon to Reduce Blood Glucose Levels in Patients with Type 2 Diabetes and Insulin Resistance.” Diabetes, Obesity & Metabolism 11 (12). https://doi.org/10.1111/j.1463-1326.2009.01094.x. 、神経変性疾患の改善[#]Khasnavis, S., and K. Pahan. 2014. “Cinnamon Treatment Upregulates Neuroprotective Proteins Parkin and DJ-1 and Protects Dopaminergic Neurons in a Mouse Model of Parkinson’s Disease.” Journal of Neuroimmune Pharmacology: The Official Journal of the Society on NeuroImmune Pharmacology 9 (4). https://doi.org/10.1007/s11481-014-9552-2. など非常に多くの効果が期待できますが、注意すべきはその品質。シナモンは大きく分けて、カシアシナモンとセイロンシナモンの2種類あります。スーパーなどで売られている安価なシナモンはカシアシナモンで、植物の芳香成分の一種であるクマリンという化合物が大量に含まれていると言われています。肝臓に害を及ぼし、ガンのリスクを高める可能性があるため[#]Abraham, K., F. Wöhrlin, O. Lindtner, G. Heinemeyer, and A. Lampen. 2010. “Toxicology and Risk Assessment of Coumarin: Focus on Human Data.” Molecular Nutrition & Food Research 54 (2). https://doi.org/10.1002/mnfr.200900281.  [#]Abraham, K., F. Wöhrlin, O. Lindtner, G. Heinemeyer, and A. Lampen. 2010. “Toxicology and Risk Assessment of Coumarin: Focus on Human Data.” Molecular Nutrition & Food Research 54 (2). https://doi.org/10.1002/mnfr.200900281. PubChem. n.d. “Coumarin.” Accessed August 18, 2021. https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/323. 、高品質のセイロンシナモンを使用するようにしましょう。独特な香りがあるのでコーヒーなどにも合いますが、肉料理などでも一味変わったアクセントにもなります。間違っても糖質のかたまりであるシナモンロールなどでシナモンを摂取した気にはならないようにして下さいね。

 


 

 

ナツメグ

インドネシア原産の種子から作られるスパイスのナツメグ。ナツメグもシナモンと同様に抗酸化作用が期待できるほか[#]Ehab A. Abourashed, Abir T. El-Alfy. 2016. “Chemical Diversity and Pharmacological Significance of the Secondary Metabolites of Nutmeg (Myristica Fragrans Houtt.).” Phytochemistry Reviews: Proceedings of the Phytochemical Society of Europe 15 (6): 1035. 、ラットの研究では、心臓病の危険因子の減少、抗うつ効果、血糖値の大幅な低下などの効果が報告されています。ただ、高用量の摂取は控えめに。ナツメグに含まれるリスチシンとサフロールという化合物はやや毒性が強く、吐き気や不整脈などを引き起こす可能性も。1日に5g程度が危険な量と言われていますので、食卓で使用する程度では安全です。調理後のお肉や野菜に他のスパイスと一緒にサッと振りかけるくらいで良いかも。味付けのアクセントになります。

 


 

 

ミント

以前のSIBO(小腸内細菌異常増殖症)の記事でも触れましたが、さまざまな食品で使用されているミントは、胃のむかつきや消化不良などを緩和する働きがあることに加え[#]Ehab A. Abourashed, Abir T. El-Alfy. 2016. “Chemical Diversity and Pharmacological Significance of the Secondary Metabolites of Nutmeg (Myristica Fragrans Houtt.).” Phytochemistry Reviews: Proceedings of the Phytochemical Society of Europe 15 (6): 1035. Inamori, M., T. Akiyama, K. Akimoto, K. Fujita, H. Takahashi, M. Yoneda, Y. Abe, et al. 2007. “Early Effects of Peppermint Oil on Gastric Emptying: A Crossover Study Using a Continuous Real-Time 13C Breath Test (BreathID System).” Journal of Gastroenterology 42 (7). https://doi.org/10.1007/s00535-007-2067-3. 、SIBOによって誘発される可能性のあるIBS(過敏性腸症候群)の症状が大幅に改善されると言われています[#]Khanna, R., J. K. MacDonald, and B. G. Levesque. 2014. “Peppermint Oil for the Treatment of Irritable Bowel Syndrome: A Systematic Review and Meta-Analysis.” Journal of Clinical Gastroenterology 48 (6). https://doi.org/10.1097/MCG.0b013e3182a88357. 。ただし、これらの研究結果はミントの葉っぱではなく、ミントの葉の抽出物であるミントオイルによるもの。ミントの葉を料理や飲み物に追加するだけで、味に変化を与えることができますが、健康効果を期待するのであれば、食用のミントオイルを試してみましょう。濃度が高いので希釈の方法などは商品の注意事項を参考に。

 


 

 

クローブ

最も香りが強いスパイスと言われているクローブ。丁子ともいいます。常緑樹であるクローブの木の花のつぼみの部分がスパイスとして使用されています。抗酸化物質が豊富なクローブに含まれているオイゲノールという化合物は、ビタミンEの抗酸化作用の5倍もの効果があることが研究で報告されています[#]Nagababu, E., J. M. Rifkind, S. Boindala, and L. Nakka. 2010. “Assessment of Antioxidant Activity of Eugenol in Vitro and in Vivo.” Methods in Molecular Biology 610. https://doi.org/10.1007/978-1-60327-029-8_10. 。また、このオイゲノールには、ガン腫瘍の成長を抑制し、ガン細胞の細胞死を促進する抗がん作用も期待できるとのこと。また、クローブに含まれている別の化合物のニゲリシンは、血糖値の低下を促進する可能性も示唆されています[#]Nagababu, E., J. M. Rifkind, S. Boindala, and L. Nakka. 2010. “Assessment of Antioxidant Activity of Eugenol in Vitro and in Vivo.” Methods in Molecular Biology 610. https://doi.org/10.1007/978-1-60327-029-8_10. 。クローブは固形及び粉末状で販売されていますが、粉末の物を選ぶ方が手軽に使用できます。以前の記事では、クローブ+カカオ+コーヒーのgeefeeオリジナルコーヒーレシピのレビューをしましたが、非常に味わい深く想像以上に美味だったので、癖のあるクローブだからといって敬遠せずにいろいろと試してみると新しい発見があるかも。

 


 

 

まとめ~自宅で料理を楽しむのに役立つ5つの健康スパイスとハーブ~第2弾~
日本では、幼いころから慣れてしまっている味付けの好みが、大人になっても特に大きな変化もなく、不健康な調味料の使われ方が引き継がれてしまっている傾向にあります。砂糖や市販のドレッシングをドバドバかけた食事を毎日していては、慢性疾患の原因になりかねません。塩やオリーブオイルに加え、以前の記事に掲載したスパイス・ハーブリストと今回のリストを上手に組み合わせることで、無数の味付けを楽しむことができます。実際に料理で使用する少量のスパイスで、今回お伝えした健康効果がどれくらい発揮するかは検証困難ですが、適切な量であれば少なくとも健康へマイナスに働くことはないと言えるでしょう。最初は違和感や物足りなさを感じるかもしれませんが、いずれそれが習慣となりレシピの定番になるので、この記事をきっかけに調味料の質を改め、新たな変化にチャレンジしてみてくださいね。スパイス選びは結構楽しいですよ!
 

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