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必ずしも健康的でダイエット効果が期待できるわけではない。ベジタリアン(菜食主義者)が知るべきこと。
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必ずしも健康的でダイエット効果が期待できるわけではない。ベジタリアン(菜食主義者)が知るべきこと。

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・主食の炭水化物が与える体重増加や血糖値への影響とは?
・肉の代用食品の大豆が持つデメリット
・動物性タンパク質に比べるとアミノ酸バランスの悪い植物性タンパク質
・カロリー不足は甲状腺ホルモンの分泌を阻害する?
・体重増加だけではなく、深刻な健康リスクも伴う加工食品に頼りがちなベジタリアン

 

主に欧米で健康法として定着している食事スタイルの1つの菜食主義。動物性食品を避けるこの食事法を実践するベジタリアン(菜食主義者)は、アメリカでは人口の約8%の25,600,000人に及ぶと言われ、更に乳製品や卵なども含めたすべての動物性食品を避ける食事法を実践するビーガン(絶対菜食主義者)の人口約19,600,000人を含めると約45,200,000人になると言われています[#] Lane. 2020. “How Many Vegans in The World? In the USA? (2020).” Vegan Bits. January 1, 2020. https://veganbits.com/vegan-demographics/. 。宗教や倫理などの思想が背景にある場合もありますが、減量などの健康効果を期待して実践している人も数多くいます。こういった欧米の影響を受けて、日本でもメディアでの露出、ベジタリアン対応レストランの増加など、一昔前に比べてベジタリアンになる人、或いは興味を持つ人は増加傾向にありますが、実際にベジタリアンって健康にどのような影響を与えるのでしょうか?今回はベジタリアンが注意すべき健康上の影響にフォーカスしていきます。

 

主食の炭水化物が与える体重増加や血糖値への影響。

動物性食品を避けるベジタリアンは、肉や魚などの動物性の食品から得る脂質やタンパク質が不足しがち。一方で増えてしまう傾向があるのが小麦やコメなどの穀類を中心とした炭水化物やその他の糖質。動物性食品を食べなければ何を食べても良いと勘違いしているベジタリアンも多く、米やパンやパスタなどを主食として多く食べ、甘いものも特に制限していない傾向に。こうしていては体重が増加するのは目に見えています。実際、低炭水化物の食事を中心としたケトジェニックダイエットを実践したgeefeeスタッフの体重減少も顕著に数値に表れていることからも分かる通り、ベジタリアンであるにも関わらず体重が減少しないもしくは増加している場合、その原因は炭水化物などの糖質の摂取過多にあることがほとんどと思われます。

また、米、パン、パスタなどのGI値の高い食品を食べることで血糖値の上昇と下降の乱高下をもたらすということは以前の記事でもお伝えした通り。では、大豆のようなGI値の低い食品を主食にしてみたらどうなのでしょうか?この一見健康に良さそうな大豆、実はいくつかの弊害があるのです。

 

 

肉の代用食品、大豆のデメリット。

海外では大豆を使用した人工肉のハンバーガーや日本では大豆を肉に見立てた唐揚げなどが肉の味わいを満喫したいベジタリアンの間で人気ですが、遺伝子組み換え、反栄養素のフィチン酸、レクチン、エストロゲン作用など大豆のさまざまな健康リスクが懸念されているのは以前の記事でもお伝えした通り。また、大豆タンパク質には必須アミノ酸の全てが含まれていると言われていますが、実際には必須アミノ酸のリジン、システイン、メチオニン、スレオニン、トリプトファンの割合が動物性タンパク質と比べて少ないため不足がちに。アミノ酸のバランスは植物性タンパク質よりも動物性タンパク質の方があきらかに高く、大豆だけで必須アミノ酸が十分に補えるわけではないことを認識する必要があります。

宗教的な理由などで動物性食品をどうしても食べられない人にとっては大豆は一定の代替品になりえるかもしれませんが、リスクが懸念される大豆をたくさん食べる必要のある環境に敢えて自分の身を置く必要はないのです。

 

 

動物性タンパク質に比べるとアミノ酸バランスの悪い植物性タンパク質

上記で述べた大豆以外でも、例えばじゃがいも、精白米、小麦粉などからもタンパク質は摂れますが、その量は少ない上に、そのアミノ酸バランスも悪く、必須アミノ酸を十分に摂取することは望めません[関連記事:タンパク質はどれも同じではない。植物性タンパク質より動物性タンパク質を摂るべき理由。]。それぞれの必須アミノ酸が持つ人の体への影響は異なります。例えば、小麦から十分に摂取することができない必須アミノ酸のリジンが不足することで、

創傷治癒[#]Spallotta, Francesco, Chiara Cencioni, Stefania Straino, Gianluca Sbardella, Sabrina Castellano, Maurizio C. Capogrossi, Fabio Martelli, and Carlo Gaetano. 2013. “Enhancement of Lysine Acetylation Accelerates Wound Repair.” Communicative & Integrative Biology 6 (5). https://doi.org/10.4161/cib.25466.
不安の軽減[#]Smriga, M., T. Ando, M. Akutsu, Y. Furukawa, K. Miwa, and Y. Morinaga. 2007. “Oral Treatment with L-Lysine and L-Arginine Reduces Anxiety and Basal Cortisol Levels in Healthy Humans.” Biomedical Research 28 (2). https://doi.org/10.2220/biomedres.28.85.
カルシウムの吸収と保持[#]Civitelli, Roberto, Kenton N. Fedde, Jim Harter, Linda R. Halstead, Carlo Gennari, and Louis V. Avioli. 1989. “Effect of L-Lysine on Cytosolic Calcium Homeostasis in Cultured Human Normal Fibroblasts.” Calcified Tissue International 45 (3): 193–97.

などのリジンからの恩恵を十分に受けることができなくなる可能性があります。

必須アミノ酸は体内では生成されないので、動物性タンパク質からしっかりと摂取する必要があるのです。
 

 

まだまだある。不足しがちな栄養素。

不足するのは必須アミノ酸だけではありません。

ビタミンB12
クレアチン
カルノシン
ビタミンD3
DHA
タウリン
カルシウム
コリン

などは植物性食品からは十分に摂取できないと言われています。以前の記事で詳しく説明していますので、是非参考にしてみてください。こういった栄養素を補うためにサプリメントの摂取などの対策が必要になりますが、すべての栄養素をカバーするには結構な量になる上、それぞれの人の食事にあった的確なサプリメント選びはかなりの栄養管理能力がない限り難しいと言えるでしょう。
 

 

甲状腺ホルモンの分泌を阻害するカロリー不足

糖質が良くないならば、ということで炭水化物の摂取を控えて野菜などの低炭水化物を中心とした食事をすれば良いだろうと考えたら大間違い。低糖質の野菜中心の食事からは体に必要なカロリーを十分得ることができません。それでも体重が減ればいい、という人もいるかもしれませんが、実は、糖の代謝や蛋白質の合成など、エネルギー代謝を行うために分泌されている甲状腺ホルモンの一種のT3(トリヨードサイロニン)が低下し体重減少を妨げ、逆に体重が増えることがあることも報告されています[#]“Can Crash Dieting Cause Hypothyroidism?” 2021. April 7, 2021. https://www.palomahealth.com/learn/crash-dieting-hypothyroidism. 。これは甲状腺機能低下症の症状の一部で、頭がぼーっとしたり、便秘や皮膚のカサカサなどその他の症状も伴うことがあります[#]Cook, Heather, Karen Snow Kaiser, Kathryn A. Walker, and Mary Lynn McPherson. 2021. “Interprofessional Healthcare Students’ Attitudes, Skills, and Knowledge After Comprehensive Pain Assessment Training in Verbal and Nonverbal Patients.” Journal of Hospice and Palliative Nursing: JHPN: The Official Journal of the Hospice and Palliative Nurses Association, May. https://doi.org/10.1097/NJH.0000000000000771. 。また、ベジタリアン食として好んで食べられているワカメやノリ、昆布などの海藻の過剰な摂食は、ヨウ素摂取過多を引き起こし、甲状腺機能低下症の原因になる可能性があることも覚えておきましょう。

【関連記事】「疲れやすい、、イライラする、、。それってもしかしたら見逃しがちな甲状腺疾患かも?

 

フルーツやスムージーの果糖の摂取過多に注意

ベジタリアンはフルーツを食事の一部として多めに取り入れるようになりがち。でも、フルーツは果糖がいっぱい含まれています。この果糖は糖類の中でも最も健康に悪いものの一つと言われています。スムージーダイエットやデトックスダイエットなど日本でも流行しましたが、食事をフルーツに置き換えるのは健康面を考えるとかなりリスキー。減量という観点からも、スムージーダイエット中は体重は減少するかもしれませんが、それはあくまでもカロリーが不足していることによる一時的なもの。短期的に考えても長期的に考えてもフルーツの健康効果を過信してはいけません。また、フルーツによっては残留農薬も気になるポイントです。

 


 

 

生殖機能に悪影響も?

ある研究では、菜食主義者の男性の精子の量や質や運動性が肉を食べている男性よりも低いことが報告されています。また、野菜や果物中心の食生活を送ることで、残留農薬の摂取量が必然的に増加し、妊娠、出産に悪影響を与えている可能性も示唆されています[#]“Vegetarian Diet Lowers Sperm Quality.” 2014. October 24, 2014. https://www.renalandurologynews.com/home/news/urology/reproductive-medic.... 。豊富な栄養素を得るために野菜を食べることは大切ですが、こういったリスクも認識すべきでしょう。

【関連記事】「残留農薬の危険性。健康被害を避けるためにできること。

 

加工食品に頼りがちなベジタリアンは最悪

タンパク質や脂質などが豊富な肉や魚を避けることでカロリーが足りずに小腹が減り、料理の献立も偏りがちになり、結局安易に加工食品に頼ってしまうベジタリアンも多いことでしょう。いわゆるベジタリアンジャンクフードです。上記で述べた人工肉のハンバーガーも含め動物性食品を含まない加工食品はたくさんありますが、実際には砂糖や添加物まみれであることがほとんど。くれぐれもカップラーメンやクッキーなどのお菓子を「ベジタリアン食だから健康に良い」などと勘違いしないように。体重増加だけではなく、深刻な健康リスクも伴います。
 

 

まとめ~必ずしも健康的でダイエット効果が期待できるわけではない。ベジタリアン(菜食主義者)が知るべきこと。~
動物性食品を避けベジタリアンになる理由は人それぞれですが、少なくとも減量目的や健康効果を期待してベジタリアン食に頼ると様々なデメリットも発生します。一番まずにのが栄養素やカロリーなどを考えずにただ単純に肉を避けるという中途半端で安易なベジタリアン。肉などの動物性食品からはさまざまな恩恵を得ることができますし、多くの健康効果も期待できます。それでもベジタリアンになりたいのであれば、しっかりとした知識の基に厳格な食事メニューの考案やサプリメントでの補充などをする必要があることを忘れないでくださいね。
 

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