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意外と知られていない?ヤギ乳のチーズが良い理由
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意外と知られていない?ヤギ乳のチーズが良い理由

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・山羊乳よ牛乳の栄養素の違い
・健康的な脂質が多く含まれている山羊チーズ
・体に健康リスクを与える可能性のあるA1ガゼインが少ない山羊乳
・山羊チーズの期待できる健康効果とは?

 

欧米型の食事が日本でも主流になり、チーズの消費量も増加しています。スーパーなどの店頭でも多くのチーズが陳列されていますが、それらのほとんどは牛乳を原料としています。しかし、以前の記事でもお伝えしたように[関連記事:あなたは牛乳が体に良いという神話をまだ信じてませんか?]、牛のミルクを使用した乳製品は、乳糖不耐症や前立腺ガンの懸念など、必ずしもみなさんが思っているほど健康に良い面ばかりではありません。原因不明の体調不良の原因が牛乳だった、なんてこともよくあること。それでもチーズを食べたい人には、欧米では比較的簡単に手に入りやすい山羊のミルクで作ったチーズをオススメします。今回は、その山羊のチーズが良いとされる理由を牛乳のチーズと比較しながら、山羊のチーズの原料でもある山羊乳の利点も交えてお伝えしていきます。

 

山羊乳は、栄養面で牛乳に勝る!

ミルクと言えばカルシウムが多く含んでいる印象がありますが、それ以外の栄養素も豊富に含んでいます。牛乳の種類によって差はありますが、アメリカ合衆国農務省によると山羊乳と牛乳を比べると以下のような違いがあります。

 

コップ1杯(244ml)の栄養素 山羊のミルク 牛のミルク
エネルギー 170kcal 150kcal
タンパク質 9g 7-8g
脂質 8g -
炭水化物      11g 12g
カルシウム 330mg 280mg
ビタミンC 3.17mg -

 

たんぱく質とカルシウムが豊富、ビタミンCも含まれ、またやや炭水化物が低いです。

 

山羊のチーズにはダイエットにも効く健康的な脂質が含まれている!

山羊のチーズには健康的で良質な脂肪酸である中鎖脂肪酸が牛乳よりも多く含まれており、これらの中鎖脂肪酸は急速に分解されて体内に吸収され、脂肪として蓄積されにくく、さらに満腹感も得られるため、ダイエットに適しているといえます[#]Rubio-Martín, Elehazara, Eva García-Escobar, Maria-Soledad Ruiz de Adana, Fuensanta Lima-Rubio, Laura Peláez, Angel-María Caracuel, Francisco-Javier Bermúdez-Silva, Federico Soriguer, Gemma Rojo-Martínez, and Gabriel Olveira. 2017. “Comparison of the Effects of Goat Dairy and Cow Dairy Based Breakfasts on Satiety, Appetite Hormones, and Metabolic Profile.” Nutrients 9 (8). https://doi.org/10.3390/nu9080877.

また、さまざまな免疫機能に効果があると言われている共役リノール酸(CLA)も山羊のミルクの方が牛乳より多く含まれています[#]Rubio-Martín, Elehazara, Eva García-Escobar, Maria-Soledad Ruiz de Adana, Fuensanta Lima-Rubio, Laura Peláez, Angel-María Caracuel, Francisco-Javier Bermúdez-Silva, Federico Soriguer, Gemma Rojo-Martínez, and Gabriel Olveira. 2017. “Comparison of the Effects of Goat Dairy and Cow Dairy Based Breakfasts on Satiety, Appetite Hormones, and Metabolic Profile.” Nutrients 9 (8). https://doi.org/10.3390/nu9080877. 。この共役リノール酸にもダイエット効果があるという研究結果もあります[#]Viladomiu, M., R. Hontecillas, and J. Bassaganya-Riera. 2016. “Modulation of Inflammation and Immunity by Dietary Conjugated Linoleic Acid.” European Journal of Pharmacology 785 (August). https://doi.org/10.1016/j.ejphar.2015.03.095.  [#]Koba, K., and T. Yanagita. 2014. “Health Benefits of Conjugated Linoleic Acid (CLA).” Obesity Research & Clinical Practice 8 (6). https://doi.org/10.1016/j.orcp.2013.10.001.

その理由は、以前に記事でもお伝えしましたが、牧草で育てられた山羊の環境、すなわちグラスフェッドに起因します。

【関連記事】「意外と知られていない!グラスフェッドバター・グラスフェッドギーの魅力とは?

 

 

牛乳よりもA1タイプのガゼインの含有量が少ない山羊乳

牛乳のたんぱく質のうちの約80%を占めるガゼイン。そのガゼインは主にA1ガゼインとA2ガゼインに分類されますが、このA1ガゼインは、人によっては腸内で炎症を起こし、牛乳アレルギーの症状を引き起こす可能性があります[#]Jianqin, Sun, Xu Leiming, Xia Lu, Gregory W. Yelland, Jiayi Ni, and Andrew J. Clarke. 2016. “Effects of Milk Containing Only A2 Beta Casein versus Milk Containing Both A1 and A2 Beta Casein Proteins on Gastrointestinal Physiology, Symptoms of Discomfort, and Cognitive Behavior of People with Self-Reported Intolerance to Traditional Cows’ Milk.” Nutrition Journal 15. https://doi.org/10.1186/s12937-016-0147-z. 。山羊のミルクには、このA1ガゼインが牛乳よりも少なく、A1ガゼインよりも炎症を起こしにくいA2ガゼインが多く含まれています[#]Tariq Ahmad Masoodi, Gowhar Shafi. 2010. “Analysis of Casein Alpha S1 & S2 Proteins from Different Mammalian Species.” Bioinformation 4 (9): 430.

 

牛乳よりも山羊乳は亜鉛などのミネラルの吸収率が高い

ビタミンCやアミノ酸の一種であるシステインが豊富に含まれている山羊のミルクは、ラットの研究によると、体内のに入った他の食品から得ることができる亜鉛やセレン、鉄分、銅といった体に重要な栄養素の吸収能力を高めることが分かっています[#]Alférez, M. J., López Aliaga I, M. Barrionuevo, and M. S. Campos. 2003. “Effect of Dietary Inclusion of Goat Milk on the Bioavailability of Zinc and Selenium in Rats.” The Journal of Dairy Research 70 (2). https://doi.org/10.1017/s0022029903006058.  [#]Barrionuevo, M., M. J. Alferez, A. I. Lopez, S. M. Sanz, and M. S. Campos. 2002. “Beneficial Effect of Goat Milk on Nutritive Utilization of Iron and Copper in Malabsorption Syndrome.” Journal of Dairy Science 85 (3). https://doi.org/10.3168/jds.s0022-0302(02)74120-9. 。また、ヤギのミルク自体も、リンやカルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラル含有量も牛乳より多いのです[#]“Physico-Chemical Characteristics of Goat and Sheep Milk.” 2007. Small Ruminant Research: The Journal of the International Goat Association 68 (1-2): 88–113.

 

 

山羊のチーズは消化系にやさしく腸内環境も改善

山羊のチーズにはオリゴ糖という腸内細菌の餌になるプレバイオティクスが牛のチーズの4∼5倍多く含まれていて、腸管内でのラクトバチルス・ビフィズス菌の増殖を促進することから腸内フローラ構成を健康的なバランスに改善し、維持することが示唆されています[#]“Goats’ Milk as a Natural Source of Lactose-Derived Oligosaccharides: Isolation by Membrane Technology.” 2006. International Dairy Journal / Published in Association with the International Dairy Federation 16 (2): 173–81. 。このオリゴ糖が、腸の炎症を抑え、傷ついた大腸粘膜の回復に寄与する可能性もあります[#]Lara-Villoslada, F., E. Debras, A. Nieto, A. Concha, J. Gálvez, E. López-Huertas, J. Boza, C. Obled, and J. Xaus. 2006. “Oligosaccharides Isolated From Goat Milk Reduce Intestinal Inflammation in a Rat Model of Dextran Sodium Sulfate-Induced Colitis.” Clinical Nutrition 25 (3). https://doi.org/10.1016/j.clnu.2005.11.004.

また、山羊のミルクは牛乳と比べて脂肪球(脂肪の粒)が比較的小さいため、消化が良く、また、体内での脂質代謝がより効率的だと言われています[#]“Recent Advances in Exploiting Goat’s Milk: Quality, Safety and Production Aspects.” 2010. Small Ruminant Research: The Journal of the International Goat Association 89 (2-3): 110–24.

 

 

山羊のチーズにも含まれる乳糖に注意

山羊のミルクは牛乳(4.7/100g)に比べて乳糖の含有量がやや少ない(4.3/100g)ですが、乳糖不耐症の人は消化不良や下痢などを引き起こす可能性があるため注意をしましょう。また、乳糖不耐症の人は、硬めのチーズをトライしてみては?硬めのチーズは、柔らかいチーズよりも発酵期間が長く、発酵の際に乳糖が分解されるため、含有量が少ない傾向にあります[#]Kindstedt, P. S. 2013. “The Basics of Cheesemaking.” Microbiology Spectrum 1 (1). https://doi.org/10.1128/microbiolspec.CM-0002-2012. 。また、乳糖不耐症と思っている人の中には、乳糖が原因ではなく、上記で述べたA1ガゼインが不調の原因の可能性も。A1ガゼイン含有量が少ない山羊のミルク製品を試してみるのも良いかもしれません。

 

 

~まとめ―意外と知られていない?ヤギ乳のチーズが良い理由~

乳製品は多くの料理で使用する機会があり栄養素も豊富。チーズ自体は好きで食べたくても、乳糖不耐症やアレルギー、その他の健康リスクを懸念して食べるべきか悩んでいる人も多いでしょう。山羊のミルク製品は、牛乳に比べて健康に良い点が多いですが、一般的なスーパーではなかなか入手困難。やや値段は高めですが[ヤギチーズ専門店]といったオンラインショップなどでも購入することができます。独特の風味があって最初は抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、慣れるとたまらなく美味しく感じるようになる人が多いと言われています。是非一度試してみてくださいね!

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