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魚選びは慎重に。極力避けるべき魚TOP5。
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魚選びは慎重に。極力避けるべき魚TOP5。

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・マグロやクジラなど大型魚に含有量が高い傾向にある重金属の総水銀
・国内水揚げ魚と輸入魚の総水銀含有量の違いとは?

 

オメガ3やカルシウム、タンパク質などの栄養素が豊富に含まれる魚を食べることは基本的には良いことなのですが、同時に懸念すべき点もございます。その筆頭が以前の記事でもお伝えした魚に含まれているメチル水銀などの重金属です。このメチル水銀濃度が高い水産物をメインとした食事を週2回以内(合計で週に約100~200g程度以下)にすることが厚生労働省より推奨されておる、魚の食べ過ぎは、脳や神経組織及び発達段階にある小児や妊婦などのも悪影響を与える可能性も。では、どのような魚が水銀汚染のリスクの観点から避けるべきなのでしょうか?今回は、もっとも避けるべき魚TOP5をお伝えします。
 

 

極力避けるべき魚TOP5

厚生労働省は、さまざまな魚の種類の総水銀含有量を発表しています。その中から総水銀含有量がもっとも高い魚5つをリストアップしました。

 

(おおよその平均値:単位ppm)
1位 クロマグロ(6.1)
2位 マッコウクジラ(4.6)
3位 メバチマグロ(3.1)
4位 カジキマグロ(1.4)
5位 カラスガレイ(0.3)

※バンドウイルカは最も多く37ppm。一般的にあまり捕食されていないため、割愛しました。

 

小魚などを捕食することで小魚に含まれる重金属が蓄積されていくため、年を重ね成長し大型になるほど、重金属汚染のレベルは高くなります。よって、注意すべきは大型魚。また、ある研究では、海水中のメチル水銀の80%が深海部で生成されていることが報告されています[#]Valmero, Anna. 2013. “Asian Power Stations Blamed for Mercury Toxicity in Fish.” November 20, 2013. https://chinadialogue.net/en/energy/6521-asian-power-stations-blamed-for.... 。カレイなどの深海魚も水銀含有濃度が高い傾向にあるため、大型魚、深海魚はもっとも避けるべ魚なのです。

 

 

また、マグロといえばお刺身用だけではなく缶詰のツナもあります。例えば、シーチキンファンシーという銘柄は0.3ppmと高めの総水銀量。そもそも、原材料が

 

びんながまぐろ、綿実油、食塩、野菜エキス / 調味料(アミノ酸等)

 

と、ほとんどのツナ缶には添加物も入っていますので、缶詰のツナにもこのようなリスクがあることをご認識ください。

ほとんどの人が、魚の種類なんて気にしていませんよね?それもそのはず、魚に含まれる重金属の有害性などは家庭内や学校、多くのメディアなどではあまりトピックにあがりません。しかし、これらの重金属を摂りすぎると体内に蓄積してしまうため[#]https://www.researchgate.net/publication/324525860_Bioaccumulation_of_no.... 、規定値内だからと言ってすべての人に有害性がないとは言いきれないのです。

 

国内水揚げ魚も輸入魚も同じ。

気になるのが国産魚と輸入魚の違い。例えば、上記で総水銀量が1位のマグロ。国内でも水揚げされていますが漁獲量は減少傾向にあるため、多くの輸入マグロも市場に出回っています。その輸入相手国と割合が、

 

台湾 約32.3%
韓国 約15%
インドネシア 約10%

 

とそのほとんどがアジア諸国。スーパーなどでマグロを買う際に産地を気にしている人もいるかと思いますが、水揚げされた国が異なったとしても、そもそもの漁場が同じような海域であることが多いのです。台湾や韓国は日本と同様に北太平洋を中心にマグロ業が行われています。よって、国内水揚げも輸入物もおおよその水銀濃度は同じであろうと考えられます。クロマグロの水銀含有量と海洋の関連性を研究したデータによると、

 

北太平洋>インド洋>北大西洋

 

ということが報告されています[#]Tseng, Chun-Mao, Shin-Jing Ang, Yi-Sheng Chen, Jen-Chieh Shiao, Carl H. Lamborg, Xiaoshuai He, and John R. Reinfelder. 2021. “Bluefin Tuna Reveal Global Patterns of Mercury Pollution and Bioavailability in the World’s Oceans.” Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 118 (38). https://doi.org/10.1073/pnas.2111205118. 。日本でも北大西洋で水揚げされたマグロが若干出回ってはいるものの、一般的に食べられているマグロは北太平洋産。インドネシアのマグロ漁はインド洋でも行われていますので若干水銀量が低いと言えそうですが、輸入、国内産共にほとんどのマグロは水銀含有量が高めと言って良いでしょう。

また、北太平洋の深海部に生息する魚の水銀含有レベルが中国やインドなどの石炭火力発電所などにより汚染されたことで上昇しつづけていることが専門家により懸念されています[#] Valmero, Anna. 2013. “Asian Power Stations Blamed for Mercury Toxicity in Fish.” November 20, 2013. https://chinadialogue.net/en/energy/6521-asian-power-stations-blamed-for.... 。海洋汚染というと少々マクロな話に聞こえますが、実際に、水銀で汚染された海洋を海遊する魚介類の食物連鎖のトップであるマグロを食べる地球規模の生態系のトップにいる人間がいかに有害物質を体に取り入れられているかということが想像できますよね。

 

 

まとめ~魚選びは慎重に。極力避けるべき魚TOP5。~
日本人の水銀摂取の80%以上が魚介類由来ということが厚生労働省からも報告されています。ほとんどが魚由来ということは重く見るべきです。魚を全く食べずにオメガ3などの栄養素をサプリメントなどで摂取する選択肢もあります。また、魚好きの場合、極力、水銀含有量の高い魚、すなわち大型魚や深海魚を食べないことでかなり変わってきます。食べるのであればイワシなどの比較的小さめの小魚にしましょう。こちらの記事で総水銀量の少ない魚を紹介しているので参考にしてみてください。ただ、こうした小型魚であっても他のほとんどの食材と比べて圧倒的に総水銀量が多いことは意識してくださいね。
 

【関連記事】「魚介類の食べすぎで体に水銀が蓄積!?そのリスクを避ける方法とは

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