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市販の海塩のほとんどに含まれる。マイクロプラスチックの危険性とは?
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市販の海塩のほとんどに含まれる。マイクロプラスチックの危険性とは?

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・海洋、河川、土壌などの環境中に存在するマイクロプラスチックとは?
・マイクロプラスチックの有害性
・海塩の90%に含まれるマイクロプラスチックの検査結果
・汚染物質の含有量が低いヒマラヤソルト
 

 

私たちの体に必要なミネラルを補給する天然塩は、毎日の食生活に欠かせない調味料。減塩ブームにより塩分カットを推奨する傾向にありますが、極端な塩分カットは逆に心血管代謝の疾患など体に悪影響を与える可能性も[関連記事: 「減塩」はもう古い!? 高血圧を防ぐ「適塩」生活のススメ]。適度な塩の摂取を心掛ける必要がありますが、ある研究では、海塩の90%にマイクロプラスチックが含まれている ということが発表されています。みなさん、普段どのような種類の塩を使っていますか?今回は、市販の海塩のほとんどに含まれているマイクロプラスチックの有害性についてお伝えしていきます。
 

 

マイクロプラスチックとは?

マイクロプラスチックとは、海洋、河川、土壌などの環境中に存在する微細プラスチック片です。世界中で使用済みのプラスチックの廃棄物が環境中に流出し、その一部は海洋に流入します。海洋にたどり着いたプラスチック片は、紫外線や波の影響で劣化し小さな粒子になるまで自然に粉砕されます。これらのプラスチックは、半永久的に残るとも言われ、マイクロプラスチックを摂取した魚や貝などの生物を通して人の体にも取り込まれています[#]“[Ingested Microscopic Plastic Translocates to the Circulatory System of the Mussel, Mytilus edulis ].” n.d. Accessed November 17, 2020. https://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/es800249a. 。魚介類に取り込まれたマイクロプラスチックは、再び糞として海中に排出されるので、この汚染物質が永続的に海中に蓄積していくことに。結果的に、海洋の食物連鎖の頂点である人は、高濃度の有害物質を取り込んでいることになります[#]“[Think Globally, Act Locally ─海洋マイクロプラスチック問題をもとにして].” n.d. Accessed November 17, 2020. https://www.jstage.jst.go.jp/article/tits/23/2/23_2_32/_pdf/-char/ja.

プラスチック廃棄物が海洋に流入している量は、毎年推定880万トン[#]Jambeck, J. R., R. Geyer, C. Wilcox, T. R. Siegler, M. Perryman, A. Andrady, R. Narayan, and K. L. Law. 2015. “Marine Pollution. Plastic Waste Inputs from Land into the Ocean.” Science 347 (6223). https://doi.org/10.1126/science.1260352. 。近年、各国で規制が行われ始めたレジ袋の使用はこういったマイクロプラスチックの汚染が背景の1つにあります。

 


 

 

マイクロプラスチックの有害性とは?

マイクロプラスチックが人に与える害はまだ研究段階。しかし、マウスの研究では、マイクロプラスチックを摂取したマウスの肝臓、腎臓、腸に蓄積されたマイクロプラスチックが、酸化ストレス分子のレベルを上昇させました。また、脳に有毒である可能性のある分子レベルの増加も見られました[#]Deng, Y., Y. Zhang, B. Lemos, and H. Ren. 2017. “Tissue Accumulation of Microplastics in Mice and Biomarker Responses Suggest Widespread Health Risks of Exposure.” Scientific Reports 7 (April). https://doi.org/10.1038/srep46687.

また、プラスチックの合成などに使われている有機化合物質のBPA(ビスフェノールA)は、女性ホルモンに似た作用を示し、内分泌かく乱物質の一種として女性ホルモン(エストロゲン)の機能を妨害する可能性もあると言われています[#]Diamanti-Kandarakis, E., J. P. Bourguignon, L. C. Giudice, R. Hauser, G. S. Prins, A. M. Soto, R. T. Zoeller, and A. C. Gore. 2009. “Endocrine-Disrupting Chemicals: An Endocrine Society Scientific Statement.” Endocrine Reviews 30 (4). https://doi.org/10.1210/er.2009-0002.

魚介類に蓄積されたマイクロプラスチックを摂食した人の体にマイクロプラスチックが取り込まれますが、魚介類が摂取したマイクロプラスチックは、主に魚の腸に蓄積され、魚介類の腸を摂食しない人に取り込まれる量はわずかだという報告もあります[#]“[Microplastics in fisheries and aquaculture].” n.d. Accessed November 17, 2020. http://www.fao.org/3/a-i7677e.pdf. 。しかし、分解されたマイクロプラスチックは、最終的にナノレベルまで微細化されるため、これらのマイクロプラスチックが、人の細胞や臓器に浸透する可能性も指摘されています[#]“[We Know Plastic Is Harming Marine Life. What About Us?].” n.d. Accessed November 17, 2020. http://www.fao.org/3/a-i7677e.pdf. Royte, Elizabeth. 2018. “We Know Plastic Is Harming Marine Life. What About Us?” May 16, 2018. https://www.nationalgeographic.com/magazine/2018/06/plastic-planet-healt....  [#]Hwang, Jangsun, Daheui Choi, Seora Han, Se Yong Jung, Jonghoon Choi, and Jinkee Hong. 2020. “Potential Toxicity of Polystyrene Microplastic Particles.” Scientific Reports 10 (1): 1–12.

 

海塩の90%に含まれるマイクロプラスチック

上記で述べた魚介類をはじめ、マイクロプラスチックで汚染された水や土壌で育ったリンゴ、ニンジンやレタス、更にはビールやハチミツや砂糖に至るまで微量に含まれていると言われます[#]“Micro- and Nano-Plastics in Edible Fruit and Vegetables. The First Diet Risks Assessment for the General Population.” 2020. Environmental Research 187 (August): 109677.  [#]“Microplastic Pollution in Commercial Salt for Human Consumption: A Review.” 2019. Estuarine, Coastal and Shelf Science 219 (April): 161–68. 。その中で、特に懸念されているのが海塩。

韓国とグリーンピース東アジアの研究者が行った分析によると、ヨーロッパ、南北アメリカ、アフリカ、アジアの21か国の塩サンプル39種を検査した結果(日本は含まれていません)、36種からマイクロプラスチックが検出されました[#]Mike, Matt Kemp, Vanessa Bernal Laufer, Stefano Carmine Chiarella, Morton Satin, Mark Leinemann, Big Bird, and BrookAnthony. n.d. “Over 90% of Sampled Salt Brands Globally Found to Contain Microplastics.” Accessed November 17, 2020. https://www.greenpeace.org/international/press-release/18975/over-90-of-.... 。そのうちマイクロプラスチックを含まないブランドは、

 

・台湾産(精製海塩)
・中国産(精製岩塩)
・フランス産(太陽蒸発によって精製された未精製海塩)

 

の3つ。中でもマイクロプラスチック含有量が多かったのが、インドネシア産。55,000kmにも渡る海岸を持つインドネシアの海洋汚染は深刻で、世界で2番目に悪いレベルのプラスチック汚染としてランクされています。

この調査により、マイクロプラスチックの含有量レベルは、海塩が最も高く、次に湖塩という事が報告されています。海塩は、名前の通り海水を乾燥させて製造されますので、その地域の海洋の汚染レベルが大きく影響してきます。太古の昔の海塩とも言える岩塩は、ほぼマイクロプラスチックに汚染されていないということになります。

 

では、日本産の塩はどうでしょうか?

 

東南アジアや中国南部から海域へ出たプラスチックが黒潮の流れで日本の周辺海域へ到達するため、日本の沿岸地域のマイクロプラスチックの浮遊量は他の海域比べて1桁高いことが分かっています[#]“[マイクロプラスチック汚染の現状,国際動向および対策].” n.d. Accessed November 17, 2020. https://www.jstage.jst.go.jp/article/mcwmr/29/4/29_261/_pdf. 。日本産の塩のマイクロプラスチック含有量の厳密な調査結果はあまりありませんが、日本産の塩からもマイクロプラスチックが検出された報告例も[#]Karami, Ali, Abolfazl Golieskardi, Cheng Keong Choo, Vincent Larat, Tamara S. Galloway, and Babak Salamatinia. 2017. “The Presence of Microplastics in Commercial Salts from Different Countries.” Scientific Reports 7 (1): 1–11. 。特に表示義務もないため、自社でしっかり検査を行っているような製品を選ぶと安心でしょう。

更に詳しく産地とマイクロプラスチックの量を知りたい方はこちらをご覧ください。
 

 

ヒマラヤソルトのような岩塩を使う選択肢も。

上記で述べたように、古代の汚染されていない海水が長い年月をかけて固まったヒマラヤソルトのような岩塩はマイクロプラスチックの含有量が大変低い傾向にあります(工場での加工過程で一部混じりこむことも考えられる)。レドモンド社のリアルソルトは、添加物や化学物質が含まれていない無精製の天然岩塩。汚染物質を極力体に取り入れたくない人は、こういった岩塩を選ぶことをおススメします。

 


 

 

まとめ~マイクロプラスチックの危険性とは?~
人の健康にどのような影響を与えるかがまだ判明していないものの、専門家の間でも悪影響の可能性が指摘されているマイクロプラスチック。リスク評価が完全にできでいないとは言え、もし簡単に避けることができるのであれば避けたいところ。様々な国で岩塩を使用した食塩商品が生産されており、日本のスーパーでも簡単に手に入ります。健康意識の高い人は使う塩の種類も考慮してみては?

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