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連載コラム カナダ在住薬剤師が伝授!実践サプリ講座(6)ミトコンドリアの働きを助けるサプリ
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連載コラム カナダ在住薬剤師が伝授!実践サプリ講座(6)ミトコンドリアの働きを助けるサプリ

 

ミトコンドリアとは私たちの体内にある細胞小器官でありその働きは私たちが摂取した食物を分解する際にエネルギー(ATP)を取り出します。

このエネルギーを消費することによって生体活動を維持することができるのです。

エネルギーはもちろん食事から得るのですが、このミトコンドリアの働きが悪いと栄養のある良質な食事をとってもエネルギーに正常に変換することができず、疲労やストレスをためることになってしまいます[#]Sarah Myhill E al. Chronic fatigue syndrome and mitochondrial dysfunction.- PubMed - NCBI [Internet].[cited 17 Oct 2018].Available:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2680051/

我々が元気に毎日活動するためにはこのミトコンドリアが最適に機能できるような状態を作ることが重要だといえます。

このミトコンドリアの働きを最大限に引き出すような方法(サプリや生活習慣)などが最近多く取り上げられています。まだまだ研究が必要な分野ですが、紹介したいと思います。

 

ミトコンドリアの働きを助けるといわれているサプリ
 

ニコチンアミドリボシド(NR)

ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)は最近老化関連疾患で今最も注目されている物質です。その中間代謝物であるのがニコチンアミドリボシド(NR)や ニコチンアミド モノヌクレオチド(NMN)です。これら物質の投与によるアンチエイジングや老化により起こる代謝性疾患(糖尿病、高脂血症など)への効果を期待し、現在多くの機関で投与効果の臨床試験が行われています。

我々の身体の細胞に含まれているNMNやNRの生成能力は加齢に伴い減少します。そのため細胞が損傷し、ミトコンドリアの働きが低下してしまうのです。このようにNMNやNRを補うことにより、老化で機能が低下したミトコンドリアを活性化する働きもあることがわかっています。[#]Yamaguchi, Shintaro, 山口慎太郎, Jun Yoshino, and 吉野純. 2015. “老化関連疾患におけるNAD+合成系の役割と創薬標的としての可能性.” Seikagaku. The Journal of Japanese Biochemical Society 87 (2): 239–44.  [#]“[核内 NAD+レベルによるミトコンドリア機能の維持と加齢による崩壊].” n.d. Accessed October 17, 2018. https://www.jstage.jst.go.jp/article/vso/90/10/90_502/_pdf/-char/ja.

(摂取量)1回250mg 1日2回合計500mgまで

 

クレアチン( Creatine )

クレアチンはアミノ酸の一種であり、体内で合成され大部分はクレアチンリン酸として筋肉中に存在しています。運動により筋肉が収縮する際に必要なエネルギー(ATP)の再生に使用されることがわかっています。
クレアチンの投与でもっとも効果が期待されるのは細胞のエネルギー供給量の増加です.運動を持続的にする際、短時間で大量に必要なATPの産生を促進します。[#]Cooper, Robert, Fernando Naclerio, Judith Allgrove, and Alfonso Jimenez. 2012. “Creatine Supplementation with Specific View to Exercise/sports Performance: An Update.” Journal of the International Society of Sports Nutrition 9: 33. “[No Title].” n.d. Accessed October 17, 2018. https://www.jstage.jst.go.jp/article/vso/90/10/90_502/_pdf/-char/ja.  [#]Kurosawa Y E al. Creatine supplementation enhances anaerobic ATP synthesis during a single 10 sec maximal handgrip exercise.- PubMed - NCBI [Internet].[cited 17 Oct 2018].Available:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12701817  [#]http://www.nsca-japan.or.jp/22_member/database/backnumber/vol_7/7(8)/7(8)21-27.pdf  [#]Teitelbaum JE, Et al. n.d. “The Use of D-Ribose in Chronic Fatigue Syndrome and Fibromyalgia: A Pilot Study. - PubMed - NCBI.” Accessed October 17, 2018. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17109576.

摂取量)1日20gまでを数回に分けて1週間(ローディング期)その後1日に5gづつ(メンテナンス期)

 

D リボース

Dリボースは日本では食品添加物(甘味料)として登録されています。運動後の栄養補助食品にも含まれていますが実は生体内でも生合成されている糖類です。

その働きとしては体の各所で使用されエネルギー代謝に重要な役割を果たしています。
ATPの構造の一部であるリボースは運動などによって消耗された(ATP)を産生させ、低下したATPレベルを正常レベルに上昇させる働きがあります。

D-リボースを使った研究では心不全を患った方の運動能力を上げる、心筋梗塞後の回復を早める、心不全の心臓機能の向上、筋力トレーニングの向上や回復、無酸素運動中の活性酸素発生率の減少、慢性疲労の回復、繊維筋痛症の改善が認められています。[#]Seifert, John G., Allison Brumet, and John A. St Cyr. 2017. “The Influence of D-Ribose Ingestion and Fitness Level on Performance and Recovery.” Journal of the International Society of Sports Nutrition 14 (1): 47.  [#]/Omran H E al. D-ribose aids congestive heart failure patients- PubMed - NCBI [Internet].[cited 17 Oct 2018].Available:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2716264/

摂取量)摂取量の目安は1回5グラム程度を1日1から3回くらい

 

コエンザイムQ10(Coq 10)

コエンザイムQ10(COQ10)は、ヒト細胞のミトコンドリアの内膜に主に存在する成分です。その働きは体内のエネルギー単位であるATPの生産の際に補酵素として働きます。
ATPはミトコンドリアで作り出されコエンザイムQ10はその食品からエネルギー(ATP)に代わっていく過程において必要不可欠な成分なのです。

またこのコエンザイムQ10は他のビタミンやミネラルと違い人間の体内で必要量を作ることができます。ただし健康上の理由で体内での産生量が不足したりその必要量が増加したりした場合は医薬品として摂取しその症状が改善している症例がありますが、サプリとしての摂取はまだまだ研究段階で注目すべきエリアだといえます。[#]Hernández-Camacho, Juan D., Michel Bernier, Guillermo López-Lluch, and Plácido Navas. 2018. “Coenzyme Q10 Supplementation in Aging and Disease.” Frontiers in Physiology 9. https://doi.org/10.3389/fphys.2018.00044.  [#]Juan Garrido-Maraver E al. Coenzyme Q10 Therapy- PubMed - NCBI [Internet].[cited 17 Oct 2018].Available:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4112525/  [#]コエンザイムQ10の安全性に関する食品安全委員会への食品健康影響評価の依頼についてAvailable:/https://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/08/h0822-1.html

摂取量)1日30mg--200㎎

 

これらは私たち生活に重要なエネルギー単位(ATP)の産生が行われるミトコンドリアの働きを助けるために有用な物質ではありますが、サプリとして安全にそして長期的に摂取できるのかはまだまだ研究が必要です。これから注目していきたい分野ですね。
 

ミトコンドリアの詳しい記事はこちら

 

著者プロフィール

-マイルバガナム-
2004年からカナダ在住。薬剤師として働いている二児のママ。複雑な家庭環境で育ったため、幼少の時から哲学、思想に興味があり、自分自身の心身を保つ為いつも心に栄養がいくような生活を送れるように意識している。身体と脳が喜ぶ食事に興味があり。自分でできる範囲のホールフーズダイエット実践中。

 

 

 


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