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いい効能ばかりとは限らない。温泉に含まれている体に悪いミネラルとは。
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いい効能ばかりとは限らない。温泉に含まれている体に悪いミネラルとは。

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世界屈指の温泉大国と言われている日本。国民1人当たり平均で年に1回は温泉地を利用しているというデータもあるくらい、温泉は多くの人に愛されている日本の文化の1つでもあります。温泉と言えば、昔から言い伝えられている温泉成分による効能や効果。筋肉痛や肩こり、疲労回復をはじめ糖尿病や神経痛、リウマチなど非常に多くの疾患に対して効果があると言われている一方、本当にそのような効果があるのか怪しい場合も多々あり、有効なエビデンスもほとんどないのが実情です[#] “[温泉の効果に関するエビデンスの整理と健康づくりを中心としたレジャーへの応用].” n.d. Accessed September 29, 2021. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpem/11/1/11_1_1/_pdf. 。温泉地によっては、効能を前面に押し出した誇大な宣伝をしているところも。そもそも温泉に含まれている良い成分やミネラルだけが公表されていたりもしていますが、実は多くの温泉には健康に有害な物質も微量に含まれているのです。今回は、ちょっと気になる体に良くない温泉に含まれる物質についてお伝えしていきます。

 

あまり表示されていない温泉のミネラル

温泉にはその採取地によってそれぞれ独特の性質があり、各種ミネラル含有量は千差万別。温泉に行ったことがある人であれば、単純泉、二酸化炭素線、炭酸水素塩泉といったような泉質とその効能に関しての表示を見たことがあるとは思いますが、細かなミネラル含有量まで気にして見る人はあまりいないかもしれません。これらの情報が表示されていたとしても、カルシウムやマグネシウム、カリウムなど無害なミネラルについてだけ記載があることがほとんど。でも、実際には、土壌からの水銀やカドミウム、ヒ素やアルミニウムなどの有害ミネラルが温泉によっては含まれています。これらの有害ミネラルは、過剰に経口吸収すると体に害を与える可能性がありますが、温泉に浸かっている間に経皮吸収した場合には体にどのような悪影響があるのでしょうか?
 

 

経皮吸収される温泉の有害ミネラル。

上記で述べたように、温泉に含まれている有害ミネラルにはいくつか種類がありますが、中でも懸念されているのがヒ素。ヒ素は大きく分けて無機ヒ素と有機ヒ素に分類されますが、人の体により害があるとされているのが無機ヒ素です(有機ヒ素が無害というわけではありません)。以前のヒ素の記事でも、ヒジキなどの海洋生物には無機ヒ素が比較的多く含まれるため過剰摂取は避けるべきだということをお伝えしましたが、ある研究データでは「極めて高濃度のヒ素を含有する温泉が存在した」ということが報告されています[#] “[温泉水に含まれる発がん性微量元素のPIXE分析].” n.d. Accessed September 29, 2021. https://www.jrias.or.jp/report/pdf/1_1_2_17j.pdf. 。その無機ヒ素にも幾つか種類があり、温泉で検出された主なヒ素は3価ヒ素と5価ヒ素。3価ヒ素は5価ヒ素よりも更に有毒性があると言われていて、温泉によっては、高濃度の3価ヒ素が検出されたところも。中には温泉中の総ヒ素量の90%が3価ヒ素であったものも報告されています。

でも、飲むわけではないのだから温泉に浸かるだけだし大丈夫じゃない、と思う人もいることでしょう。

確かに、飲泉しない限り口から取り入れるわけではないので、そこまで害が無いように思えますが、ミネラルは経皮吸収されます[#]Stowe, Gene. 2017. “Science Confirms Absorption of Minerals During Soaking.” June 30, 2017. https://www.ironmountainhotsprings.com/science-confirms-absorption-of-mi.... 。これは、温泉に含まれているマグネシウムなどの体に良いミネラルだけが吸収されるわけではなく、ヒ素のような悪いミネラルも同様です。研究によると、特に3価ヒ素は皮膚をはじめ、粘膜から吸収されやすく、肝腎、脾、肺、小腸粘膜に送り込まれ、骨、爪、皮膚や毛髪に長期間残留します。急性中毒になるリスクは無いにしろ、慢性中毒により体に悪影響を与える可能性は否定できません。また、ヒ素をはじめ、アルミニウムやカドミウムなどの有害ミネラルが温泉には少なからず含まれている場合があることを考慮すると、必ずしも温泉が健康へ好影響を与えるだけではないことが考察できます。

ビジネス上の目的でどうしても良いミネラルだけにフォーカスが行きがちですが、メリットとデメリットは隣り合わせであるということは、化学物質がたくさん含まれたスキンケア製品入浴剤などの場合と同様に覚えておいて欲しいポイントです。

 

 

併せて気に留めておきたい銭湯の塩素。

温泉などの公衆浴場やプールでは消毒を目的とした塩素系薬剤が使用されています。もちろん、これは安全に入浴するために河川などの自然界に存在しているレジオネラ属菌や大腸菌などの殺菌には必要なプロセス。銭湯でのこの塩素の使用基準値は、同じく殺菌目的で塩素が使用されている水道水とほぼ同等なため、その安全性は担保されていると言われていますが[#]LiabilityCompany, Businesscomputerservicelimited. n.d. “4-2.浴槽水の消毒.” Accessed September 29, 2021. http://www.npo-spa.jp/taisaku4_2/.  [#]“水質.” n.d. Accessed September 29, 2021. https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/faq/qa-13.html#:~:text=%E5%9B%9.... 、少々問題とされているのが、プールや銭湯などの利用する際に、鼻にツーンとくるハイター系のあの不快な臭いです。この臭いが発せられているということは、殺菌が正常に機能しているということにはなりますが、その臭いが発生する原因は、塩素と人から排出された尿や汗などのアンモニアの副産物とが反応して生成されるクロラミンという物質です。このクロラミンは、呼吸器系の問題や目への刺激、発疹、消化器粘膜の損傷など体に悪影響を与える可能性が指摘されています[#]Kaydos-Daniels, S. C., M. J. Beach, T. Shwe, J. Magri, and D. Bixler. 2008. “Health Effects Associated with Indoor Swimming Pools: A Suspected Toxic Chloramine Exposure.” Public Health 122 (2). https://doi.org/10.1016/j.puhe.2007.06.011. 。特に、赤ちゃんや高齢者、免疫が低下している人などは注意が必要です[#]Kaydos-Daniels, S. C., M. J. Beach, T. Shwe, J. Magri, and D. Bixler. 2008. “Health Effects Associated with Indoor Swimming Pools: A Suspected Toxic Chloramine Exposure.” Public Health 122 (2). https://doi.org/10.1016/j.puhe.2007.06.011. Lum, Gerard T. n.d. “Chloramine Facts - Citizens Concerned About Chloramine (CCAC).” Accessed September 29, 2021. https://www.chloramine.org/chloraminefacts.htm.

 

まとめ~いい効能ばかりとは限らない。温泉に含まれている体に悪いミネラルとは。~
温泉やお風呂に入るのって、科学的根拠は曖昧ではありますが、確かにリラックスできるし、疲れが取れるのを実感できますよね。温泉に入ること自体はもちろん否定はしませんが、温泉の種類によっては、有害ミネラルも同時に体に吸収されるということは知っておくべきです。温泉が大好きで頻繁に通っている人は、石鹸やシャンプーをはじめとしたパーソナルケア製品からの有害物質の経皮吸収を普段から避けることを心掛けるのと同様、有害物質についての意識を常に持つように心がけましょう。そもそも単純に温泉というだけで、何が入っているかよく分からない温水に自分の体を浸しているわけですから、日ごろから問題意識を持ち、自分が入る温泉にどんなミネラルが含まれているかを調べてみることで自分の健康に対する責任感、意識の向上につなげましょう。
 

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