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連載コラム カナダ在住薬剤師が伝授!実践サプリ講座(5)知っておくべきサプリメントの相互作用 その2
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連載コラム カナダ在住薬剤師が伝授!実践サプリ講座(5)知っておくべきサプリメントの相互作用 その2

 

前回に紹介しましたサプリメントの相互作用はまだ多くありますので、引き続き紹介したいと思います。

 

コラーゲンとビタミンC

コラーゲンは私たち人体の軟骨や関節などに存在する重要なたんぱく質の一種です。一口にコラーゲンといっても細かく見ると多くの種類のコラーゲンがあります。ゼリーとかに使用するゼラチンも実はコラーゲンの一種です。またコラーゲンペプチドはコラーゲンを低分子化したもので体内でアミノ酸に分解される為、サプリとしてもよく使用されています。また近年では化粧品にも使われています。このコラーゲンサプリを調べてみると、その多くがビタミンCを配合して販売されています。その理由は、コラーゲンの体内での合成にはビタミンCが補酵素として必要だからなのです。もしビタミンCが配合されていないコラーゲンを摂る際には是非ビタミンCも一緒に摂ってください。

なお、皆様におなじみのこのビタミンCはコラーゲンだけでなく様々な栄養素の体内での分解、合成に重要な補酵素として働き、体内で必要になるので、サプリ合剤に含まれている微量のビタミンCだけでなく、十分な量を摂ることをお勧めします[#]Pullar Juliet M., Anitra C. Carr, and Margreet C. M. Vissers. 2017. “The Roles of Vitamin C in Skin Health.” Nutrients 9 (8). Multidisciplinary Digital Publishing Institute (MDPI). https://doi.org/10.3390/nu9080866  [#]National Institutes of Health. Vitamin C [Internet]. [cited 2nd September 2018] Available from: https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminC-HealthProfessional/  [#]Telang P. S. 2013. “Vitamin C in dermatology.” Indian dermatology online journal 4 (2). Wolters Kluwer. https://doi.org/10.4103/2229-5178.110593  [#]Robertson W. V. B., and Schwartz B. 1953. “Ascorbic acid and the formation of collagen.” Journal of Biological Chemistry. American Society for Biochemistry and Molecular Biology (ASBMB). http://www.jbc.org/content/201/2/689.citation

 

銅と亜鉛

亜鉛は必須ミネラルの一種で、食品から摂る必要のある重要な栄養素です。亜鉛もまた体内の多くの酵素の活性に関与しているので欠乏すると様々な健康上の問題を引き起こします。

風邪、美肌、美髪サプリなどとして幅広く流通しているこの亜鉛、実は摂りすぎると銅欠乏症をひきおこすのです。これは、過剰な亜鉛が銅の吸収を阻害するからです。逆に銅が過剰だと今度は亜鉛が不足してしまいます。ですから亜鉛をサプリとして摂る場合、銅が配合されているものを使用するか、別途銅のサプリを摂取することがお勧めです。ただし、亜鉛、銅はサプリとして摂取すると容易に許容上限摂取量に達してしまうので、過剰摂取に注意しましょう[#]Fischer P. W., Giroux A., and L'abbe M. R. 1981. “The effect of dietary zinc on intestinal copper absorption.” The American journal of clinical nutrition 34 (9). Oxford University Press. https://doi.org/10.1093/ajcn/34.9.1670  [#]Osredkar J., and Sustar N. 2011. “Copper and zinc, biological role and significance of copper/zinc imbalance” The Journal of Clinical Toxicology S (3). OMICS International. http://dx.doi.org/10.4172/2161-0495.S3-001

 

カルシウムとマグネシウム

カルシウムは骨粗鬆症の多い日本人には大変重要な栄養素。小魚などを摂ることが少なくなってきた近年はサプリとしてカルシウムを摂ることも多くなってきました。このように重要なカルシウムですが、過剰なカルシウム摂取でマグネシウムの吸収が阻害されてしまうのです。したがって、カルシウムとマグネシウムはバランスよく摂ることが大切。自分がカルシウム優位なのかマグネシウム優位なのかがわからない人がサプリを飲む場合には両方が配合されているものが無難かも。

なお、カルシウムの副作用として便秘があげられますが、マグネシウムは便を柔らかくする作用があり、カルシウムとマグネシウムはそういった意味でも副作用を打ち消しあう拮抗作用を発揮しますので一緒に摂るとより効果的です[#]Rosanoff A., Dai Q., and Shapses S. A. 2016. “Essential nutrient interactions: does low or suboptimal magnesium status interact with vitamin D and/or calcium status?” Advances in Nutrition 7 (1). Oxford University Press. https://doi.org/10.3945/an.115.008631  [#]Christiansen J., Rehfeld J. F., and Kirkegaard P. 1979. “Interaction of calcium, magnesium, and gastrin on gastric acid secretion” Gastroenterology 76(1). Elsevier.  [#]糸川嘉則. 1994. “カルシウム, マグネシウムの生体中での挙動” 無機マテリアル 1 (252). The Society of Inorganic Materials. https://doi.org/10.11451/mukimate1994.1.420

 

何千種類と流通しているサプリですが、これらのサプリは必ずといっていいほど他のサプリや薬また服用者の病状と相互作用をもたらします。またサプリに含まれている添加物にも注意しなければいけません。体にいいからといって安易に摂取を決める前にサプリの品質、添加物、また服用薬、他の服用しているサプリとの飲み合わせをチェックしてからの服用を勧めます。

 

著者プロフィール

-マイルバガナム-
2004年からカナダ在住。薬剤師として働いている二児のママ。複雑な家庭環境で育ったため、幼少の時から哲学、思想に興味があり、自分自身の心身を保つ為いつも心に栄養がいくような生活を送れるように意識している。身体と脳が喜ぶ食事に興味があり。自分でできる範囲のホールフーズダイエット実践中。