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体型の維持方法は有酸素トレーニングだけじゃない!?Part 1!NEAT : 非運動性熱産生の利用で効率的な「ながらダイエット」
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体型の維持方法は有酸素トレーニングだけじゃない!?Part 1!NEAT : 非運動性熱産生の利用で効率的な「ながらダイエット」

 

カラダのラインが気になる季節、日頃のトレーニングの効果はいかがですか?なかなか時間が取れない方もいらっしゃいますよね。でも心配ご無用!今回は、日常生活のちょっとした工夫でカロリー消費をかせぐ「ながらダイエット」が可能な太りにくいカラダを作るためのコンビネーショントレーニングをご紹介します。その効果は食欲をそそる秋や冬にも役立ちそう!

 

まずは有酸素運動の復習

有酸素運動とは、呼吸によって肺に取り込まれた酸素により糖質や脂肪を分解しながら運動のエネルギーを産生する運動を指し、中強度の運動を20分以上行なうことでその効果が現れると言われています。アメリカスポーツ医学会では、いくつかの見解や望ましい運動プログラムを紹介しています[#]北川薫. 健康運動プログラムの基礎 ~陸上運動と水中運動からの科学的アプローチ~. 東京: 市村出版; 2005  [#]ACSM (American College of Sports Medicine). 運動処方の指針 原書第8版. 東京: 南江堂; 2011.

有酸素運動は、大きな筋群を用いる運動が除脂肪体重(体重から脂肪を除いた体重、個人の持つ筋肉量の目安)を維持した脂肪の減少に効果的であると言われています。基礎代謝におけるエネルギー消費量のうち筋肉によるエネルギー消費は約20%と言われ、中でもお尻の筋肉である大臀筋と太ももの筋肉である大腿四頭筋とハムストリングが全身の筋肉の50%を占めています。ウォーキングやジョギングなど、下半身を使用する活動が有酸素運動に多いのはそのためです。

有酸素運動の頻度と強度は、日本人だと週に3回程度、最大心拍数の60%以上での強度で持久性運動を20~30分行なうことが必要であると言われています。では、どうやって運動の強さを決めるのかについてですが、大まかに

 

  • 最大予測心拍数[拍/分]=220-年齢
  • 運動強度に対応した心拍数=最大予測心拍数×心拍水準(%HRmax)

 

で求めることができます。30歳の方が最大心拍数の60%の運動強度で運動を行なうとすると、

 

  • 220-30=190[拍/分]
  • 190×0.6=114[拍/分]

 

ということになります。ややキツイとか、歌をうたうことはできないけど笑いながら話しができる程度の強度(ニコニコペース運動と呼ばれています)で運動を続けることが有酸素運動に適した強度と言われています[#]小野寺孝一 and 宮下充正. 全身持久性運動における主観的強度と客観的強度の対応性: Rating of perceived exertion の観点から. 体育学研究. 1976; 21(4): 191-203.  [#]桧垣靖樹. メタボリックシンドローム改善のための運動: ニコニコペース運動のすすめ (メタボリックシンドロームの治療の進歩, 2012 年, 第 53 回日本心身医学会総会ならびに学術講演会 (鹿児島)). 心身医学. 2013; 53(3): 237-246.

でも....なかなか十分な時間が取れない方もいらっしゃるのではないでしょうか?そこで今回は、「NEAT(Non-Exercise Activity Thermogenesis) :非運動性熱産生」という運動を要しないエネルギーの消費の形態をご紹介します。

 

NEAT(Non-Exercise Activity Thermogenesis) :非運動性熱産生とは?

エネルギーの消費を伴う身体活動は、運動と生活活動とに分けることができます。NEATとは生活活動、いわばで日常生活で普通に行われる運動以外の活動で消費されるエネルギーのことを指します[#]Levine JA. Non-exercise activity thermogenesis (NEAT). Best Practice & Research Clinical Endocrinology & Metabolism. 2002; 16(4): 679-702. 。該当する生活活動のいくつかを紹介します。

 

  • 仕事
  • 洗濯
  • 掃除
  • 料理
  • 買い物
  • 犬の散歩
  • ゴミ出し
  • 子供と遊ぶ
  • 通勤
  • 外出の際の歩行や階段昇降

 

私たちが1日に消費するエネルギー量のうち、50~70%は基礎代謝(何もせずじっとしていても内臓や脳、筋肉で行なわれている活動のために必要なエネルギー)、10%は食事誘発性熱産生(消化に伴うエネルギー消費)によってもたらされます。残りの20~40%のエネルギー消費、これが運動とNEATによって行なわれています。ここで注目したいのが運動以外のNEATによるエネルギー消費です。肥満者と非肥満者のNEATを比べると肥満者は座位で過ごす時間が164分多く、この時間を立位・歩行活動で過ごすと352±65kcal/日のエネルギー消費量を追加できるそうです[#]長寿健康ネット. 非運動性熱産生(NEAT)とは. [Internet]. [cited 19th July 2019]. Available from: https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/kenkou-zoushin/NEAT.html  [#]厚生労働省. (2013). 健康づくりのための身体活動指針 (アクティブガイド). 2013 年.https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002xple-att/2r9852000002xpr1.pdf

確かに、有酸素運動は体型の維持やダイエットにとって大切なツールの1つ。しかしながら、日常の生活活動で立って過ごすことや歩く機会を増やすことでもエネルギー消費量を増加させることができるのです。海外の研究では90分間のテレビの視聴のうち、コマーシャルの間の約24~36分間にステップを踏む動きを行なった結果、体脂肪率、ウエストやヒップのサイズの有意な減少が見られたとの報告があります[#]Steeves JA, Bassett DR, Fitzhugh EC, Raynor HA and Thompson DL. Can sedentary behavior be made more active? A randomized pilot study of TV commercial stepping versus walking. International Journal of Behavioral Nutrition and Physical Activity. 2012; 9(1): 95. 。またNEATの割合が運動による減量効果を左右し、日常生活で座って過ごすことが多い人よりもアクティブに過ごしている人の方が運動をした時の減量効果も高いと言われています[#]長寿健康ネット. 非運動性熱産生(NEAT)とは. [Internet]. [cited 19th July 2019]. Available from: https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/kenkou-zoushin/NEAT.html

 

具体的にどんなことをすれば良いの?

デスクワークの人はNEATの量がどうしても低くなります。海外ではオフィス用のステップ器具の導入や立位でも仕事ができるスタンディングデスクを取り入れるなどの取り組みがなされています。以前「座り過ぎは体に毒!仕事場をハックする」で紹介した昇降機能の付いたスタンディングデスクもその1つです。また休憩時間に少し遠くのトイレまで歩く、階段を積極的に利用する、立ち歩く用事を作るなど、今よりも職場で立ち歩く時間を多くすることも無理なくNEATを増やす方法です。

厚生労働省も「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」でいくつかのアイデアを提案しています[#]厚生労働省. (2013). 健康づくりのための身体活動指針 (アクティブガイド). 2013 年.https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002xple-att/2r9852000002xpr1.pdf

 

  • 自動車通勤を自転車や公共交通機関での通勤に変える
  • テレビや読書・DVD鑑賞の合間に足踏みや部屋の中を一周歩く
  • 洗濯や掃除などの家事の合間にストレッチをする
  • 外出する機会を増やす

 

今よりも少し多く身体を動かすことが、NEATの増加をもたらしてくれるのです。

でもそれだけでは物足りない、という人は、これに少しだけ筋肉を増やす運動を加えてみましょう。

 

以外と万能!?スクワット

え!?こんな単純な運動でいいの?と思うかもしれません。前のセクションで、基礎代謝における筋肉のエネルギー消費量は約20%、お尻の筋肉と太ももの筋肉で全身の筋肉の50%とお伝えしました。言い換えれば、上記の足腰の筋肉が増えれば自然と基礎代謝は増えることになります。また筋肉量が増えると運動での疲労が軽くなるため、運動に対する精神的な抵抗が減ることも期待できます。

 

①まず、足を肩幅くらいに開いて立ちます。

 

②次に両手を正面に伸ばしながら、両膝を曲げていきます。この時、膝が内側に入らないようにしましょう。横から見ると、膝から下と背中が平行になるように心がけます。その後、また1の姿勢へ。

 

初めは1日20回3セットを目安に始めてみましょう。

 

今回は有酸素運動以外でのカロリー消費の工夫のひとつとして、日常生活での何気ない動作でもたらされる「NEAT(Non-Exercise Activity Thermogenesis) :非運動性熱産生」のことをご紹介しました。日頃のちょっとした心がけの積み重ねで、意外と多くのカロリーを消費できることが分かりましたね。次回はPart 2と称して、ストレッチと筋トレのコンビネーショントレーニングで太りにくいカラダづくりをご紹介いたします!カラダの中と外、両方にアプローチして、いつまでも若々しく、美しくありたいですね。