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宅飲み、オンライン飲み会。気が付いたらアルコールに依存していませんか?
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宅飲み、オンライン飲み会。気が付いたらアルコールに依存していませんか?

geefee ポイント geefee ポイント

・過度の飲酒に伴う健康リスク
・フィジカルだけじゃないメンタルヘルスの悪化
・過度なアルコール摂取を防ぐ方法とは?
・アルコール依存で不足する亜鉛
 

 

宅飲みって、安くお酒が買えるしそのまま寝れるし何かと好都合ですよね?

アメリカのカリフォルニア州にある研究機関「RAND Corporation(ランド研究所)」や[#]Pollard M, Baird M. The RAND American Life Panel: technical description. 2017. RAND Corporation website. Accessed June 6, 2020. 購買市場調査を行うニールセン社[#]Pollard M, Baird M. The RAND American Life Panel: technical description. 2017. RAND Corporation website. Accessed June 6, 2020. をはじめ、各国の情報機関や検査機関によりコロナ禍でのオンラインでの酒類の販売数及び飲酒量の増加を示すデータが発表されています。外食頻度が減ったこのコロナ禍で、自宅でのアルコール摂取量が増えていることについて特に驚きはないですよね。在宅ワークが終わった瞬間に缶ビールを空けるなんていう人もいるのでは?

安くて楽チン。

でも、ちょっと待って。

今回はWHO(世界保健機関)でも注意勧告が出されている、分かっているようで案外知らない過度の飲酒の危険性についてお伝えします。
 

 

過度の飲酒には健康リスクがたくさん

1日1杯程度の飲酒であれば一定の健康効果もあることが分かっていますが、少量の飲酒でも悪影響を受ける面もあったりします。飲酒量が増えるとその一定の健康効果も逆転して悪いことずくめになります。以前の記事でも、お伝えしましたが、具体的には認知症、心疾患、2型糖尿病、ガンやうつ病などのリスクが伴うのです。
 

 

うつ病や家庭内暴力など、飲酒によるメンタルヘルスの悪化

1人暮らしによる孤独や不安、同居であれば家族や同居人から距離を置くための現実逃避や気分転換に飲酒をすることもあるでしょう。しかし、孤独や不安を感じている人の飲酒は、数時間の安堵や気分の改善をもたらす可能性がありますが、結果的にうつ病やメンタルヘルスを悪化させ悪循環に陥る危険があります[#]Grant, V. V., S. H. Stewart, and C. D. Mohr. 2009. “Coping-Anxiety and Coping-Depression Motives Predict Different Daily Mood-Drinking Relationships.” Psychology of Addictive Behaviors: Journal of the Society of Psychologists in Addictive Behaviors 23 (2). https://doi.org/10.1037/a0015006.  [#]Young-Wolff, K. C., K. S. Kendler, N. D. Sintov, and C. A. Prescott. 2009. “Mood-Related Drinking Motives Mediate the Familial Association between Major Depression and Alcohol Dependence.” Alcoholism, Clinical and Experimental Research 33 (8). https://doi.org/10.1111/j.1530-0277.2009.00978.x. 。また、アルコールにより思考と自制心を損なう可能性があるため、家族間やパートナー間でのトラブルが起きやすくなる可能性もWHO(世界保健機関)は警告しています[#]“[Alcohol and COVID-19:what you need to know].” n.d. Accessed November 30, 2020. https://www.euro.who.int/__data/assets/pdf_file/0010/437608/Alcohol-and-.... 。最悪、暴力等に発展するケースもあるので、平穏な家族生活のためには飲酒量が増えているかどうかを注意深く観察する必要があります。

 


 

 

過度なアルコール摂取を防ぐ方法

 

・高タンパク質の食事でドーパミンを調整する

中枢神経系に存在する神経伝達物質で快感や多幸感、やる気等の人の意欲を促進する働きを持つドーパミン。継続的にアルコールを摂取すると脳内のドーパミン受容体が減少しドーパミンの機能が低下します[#]Di Chiara, Gaetano. 1997. “Alcohol and Dopamine.” Alcohol Health and Research World 21 (2): 108. 。そのため、より多くのアルコールを求める悪循環に陥ります。飲酒量が増えるとそれだけでカロリーが摂れるため食欲が減るものですが、これは更に問題を悪化させます。というのも、タンパク質が豊富な食品を摂取しドーパミンの生成に不可欠な必須アミノ酸のフェニルアラニンを供給することでアルコールの欲求を抑える働きが期待できるため。良質なタンパク質を摂取するのであれば動物性を。その他の必須アミノ酸をしっかりと摂取できます[関連記事:タンパク質はどれも同じではない。植物性タンパク質より動物性タンパク質を摂るべき理由。]。

 

・メディテーション

メディテーションの効果をあまり信じていない人もいるとは思いますが、アルコール依存症の再発防止策としてメディテーションは効果があり科学的にも証明されています[#]Zgierska, Aleksandra, David Rabago, Megan Zuelsdorff, Christopher Coe, Michael Miller, and Michael Fleming. 2008. “Mindfulness Meditation for Alcohol Relapse Prevention: A Feasibility Pilot Study.” Journal of Addiction Medicine 2 (3): 165. 。また、メディテーションは上記で述べたドーパミンの放出を助ける効果もあります[#]“Increased Dopamine Tone During Meditation-Induced Change of Consciousness” n.d. Accessed November 30, 2020. https://www.researchgate.net/publication/11408344_Increased_Dopamine_Ton.... 。アルコールへの渇望が強まった際に試してみる価値はありそうです。

【関連記事】「瞑想が自分を変える!自宅で簡単にできる5種のメディテーションを紹介

 

 

・ノンアルコールビールを避ける

アルコール摂取の代替案として選びがちなノンアルコールビール。しかし、本物のビールと匂いも色も近いためアルコールへの渇望が増す可能性が指摘されています[#]Ron D, Barak S. Molecular mechanisms underlying alcohol-drinking behaviours. Nat Rev Neurosci. 2016;17(9):576-91. PMID: 27444358 。また、日本で一般に良く売られているノンアルコールビールは香料や着色料、甘味料など添加物まみれ。選ぶのであれば外国産の麦芽とホップのみが原材料のものを選びたいところですが、ビールにごく微量含まれている可能性のあるカビ毒や残留農薬のことも考えるとやはりあまりおススメできません。

【関連記事】「ノンアルコールビールって健康にどうなの?

 

・炭酸水

あのシュワシュワとした爽快なのどごしが好きでビールやサワーを好んで飲んでいる人は、無添加の炭酸水を是非試してみてください。健康リスクが伴わない炭酸水には便秘や消化不良を改善といった健康効果も期待できます。最初は味気がなくて少々退屈ですが、慣れてくると癖になりますよ!上記のノンアルコールビールを飲むより断然おススメです。

【関連記事】「水の代わりに炭酸水をたくさん飲んでも大丈夫?正しい炭酸水の知識。

 

 

・アルコール依存症の早期発見チェックシート

アルコールに依存している人は、自分がどの程度依存しているか気が付かない傾向にあります。WHO(世界保健機関)が作成したチェックシートの日本語版がありますので、自分は大丈夫だと思っていても一度受けてみましょう。客観的なデータを用いて現状を知る事で過度な飲酒へのブレーキにもなります。
 

 

過度のアルコール摂取で不足する亜鉛

アルコール依存症の人は、お酒と簡単なつまみといった偏った食生活を送る傾向にあるため、十分な栄養素を摂取できていない可能性があります。特に、アルコールは腸内の亜鉛の吸収を妨げるため体内の亜鉛レベルが不足がちに。亜鉛をはじめ各種ビタミンやたんぱく質等の栄養素をしっかり摂取する必要があります[#]Skalny, A. V., M. G. Skalnaya, A. R. Grabeklis, A. A. Skalnaya, and A. A. Tinkov. 2018. “Zinc Deficiency as a Mediator of Toxic Effects of Alcohol Abuse.” European Journal of Nutrition 57 (7). https://doi.org/10.1007/s00394-017-1584-y.

【関連記事】「思ったほど足りていない抗ウイルス免疫を高める必須ミネラル「亜鉛」を摂取する方法。
 

 

お酒の種類を変えてみるのも方法の1つ

もちろんお酒を飲まないに越したことはありませんが、飲むお酒の種類でも健康リスクは大きく変わってきます。ワインやビールなどの醸造酒に微量に含まれている可能性のある除草剤や残留農薬やカビ毒の問題[関連記事:ワインやビールから除草剤!?健康の観点から避けるべきお酒の種類を伝授。]などのため、醸造酒よりも蒸留酒の方が体に与える悪影響が少ないことは以前の記事でもお伝えした通り。梅酒も糖質や化学物質といった面でもあまりおススメできません。比較的安全なアルコールリスト「「シリコンバレー式」アルコールマップ」を参考に今一度自分が好んで飲んでいるアルコールをチェックしてみてくださいね。

 

 

まとめ~気が付いたらアルコールに依存していませんか?~
家族と同居や1人暮らしなど人それぞれの生活環境があり、抱えるストレスも人それぞれ。しかも、我が国では「お酒は万病の薬」などと言って、飲酒がまるで健康に良いことのように思われている文化的な背景もあります。しかし、アルコールは飲まないに越したことはない毒物であることをしっかり認識しましょう。このようなアルコールに依存することは解決に向かうどころか、メンタル、フィジカルの両面で悪化する一方です。しっかりとアルコール量を調整しないと気づいたら依存症になっていた、ということになりかねません。この記事をきかっけにアルコールとの向き合い方を今一度見直してみてくださいね。また、アルコール依存症の自覚がある人は、勇気を出して専門家や病院などに相談をしましょう。放っておくことで更に悪化する可能性があります。

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