オリーブオイルが体にやさしい理由。
スペインでの環境にやさしい生産活動についてハイライトしましたが、ここでオリーブオイルの健康効果についておさらいしましょう。
食用油と言えば、一般に家庭で使用されているのがゴマ油や紅花油などの多価不飽和脂肪酸主体の植物油です。このタイプの油は熱や光や空気にさらされると大変酸化しやすく、また一般に現代人が摂取しすぎていると言われていて体の炎症を助長するOmega6の比率が高いため、健康的な油とは言えません。一価不飽和脂肪酸のであるオリーブオイルはこれらに比較すると格段に酸化に強く、積極的に摂取したい油の1つです。さらに、ビタミンEとビタミンKが豊富に含まれていたり、エキストラバージンオリーブオイルに含まれる天然有機化合物のオレオカンタールは、非ステロイド系消炎鎮痛剤の1種で関節炎、生理痛および発熱の症状を緩和することが研究で示されています[#]Lucas, L., A. Russell, and R. Keast. 2011. “Molecular Mechanisms of Inflammation. Anti-Inflammatory Benefits of Virgin Olive Oil and the Phenolic Compound Oleocanthal.” Current Pharmaceutical Design 17 (8). https://doi.org/10.2174/138161211795428911. 。また、血中コレストロールを酸化から保護し、心臓病のリスクを軽減[#]Beauchamp, G. K., R. S. Keast, D. Morel, J. Lin, J. Pika, Q. Han, C. H. Lee, A. B. Smith, and P. A. Breslin. 2005. “Phytochemistry: Ibuprofen-like Activity in Extra-Virgin Olive Oil.” Nature 437 (7055). https://doi.org/10.1038/437045a. [#]“[Primary Prevention of Cardiovascular Disease with a Mediterranean Diet Supplemented with Extra-Virgin Olive Oil or Nuts].” n.d. Accessed August 12, 2020. https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1800389. 、減量の促進等の効果[#]Coni, E., R. Di Benedetto, M. Di Pasquale, R. Masella, D. Modesti, R. Mattei, and E. A. Carlini. 2000. “Protective Effect of Oleuropein, an Olive Oil Biophenol, on Low Density Lipoprotein Oxidizability in Rabbits.” Lipids 35 (1). https://doi.org/10.1007/s11745-000-0493-2. もあると言われています。
特にオリーブオイルはある程度の高温にも劣化せずに耐えられるので、料理に適しています(ただし、180度を超えないようにしましょう)。購入の際のコツとして、より遮光性の高い、濃い色をした瓶や缶に入ったものがより品質にこだわった生産者の製品と見て良いでしょう。
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