こんなにたくさんあるグルテン不耐症の症状
グルテン不耐症が及ぼす主な症状として、腸粘膜の炎症や、腸管の絨毛の委縮による慢性的な下痢や腹痛などの消化器系のトラブルが多いと言われていますが、その他、以下のようなさまざまな慢性的な体の不調の原因となっている可能性を多くの専門家が指摘しています。
片頭痛
原因がなかなか特定できない慢性的な片頭痛に悩んでいる人は多いのですが、グルテン不耐症の人の25%もの人が片頭痛持ちであるということが報告されています[#]“Can Gluten Cause Migraine Headaches?” 2020. November 6, 2020. https://theceliacmd.com/migraines-gluten/. 。パンを食べて頭痛が生じるなんて意外な感じがしますが、実際に食事からグルテンを取り除いたら片頭痛が改善されたという例もあるので、一度疑ってみるのも良いかもしれません。
貧血
鉄分不足などにより、めまいや立ちくらみ、息切れや頭痛などの症状を引き起こす貧血は、主に女性で多くみられますが、グルテンの消化が正常に行われないと鉄分の吸収を阻害し貧血の原因になる可能性があることが指摘されています。3ヵ月間グルテンフリーダイエットを実践し貧血が改善されたケーススタディーもあります。鉄分を補給しても貧血が改善されないといった人は、グルテン不耐性により鉄分が十分に吸収されていない可能性があります。
便秘
お腹の緩みなどの消化器系のトラブルとは反対に、便秘もグルテン不耐性が原因となる可能性が指摘されています。人によっては、下痢と便秘を繰り返す症状を伴う可能性もあり、食事からグルテンを取り除くことで改善されることも[#]Sadeghi, Amir, Shabnam Shahrokh, and Mohammad Reza Zali. 2015. “An Unusual Cause of Constipation in a Patient without Any Underlying Disorders.” Gastroenterology and Hepatology From Bed to Bench 8 (2): 167. 。グルテン以外の理由も色々考えられるので一つの可能性として意識してみては。
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腰痛や関節などの痛み。
体内の炎症を誘発すると言われているグルテンは、背中などの痛みの原因となる脊髄症、神経根障害、脊柱管狭窄症、または関節炎を引き起こす可能性があることが指摘されています[#]“Back Pain and Gluten: Are the Two Related? - Saratoga Spine : Saratoga Spine.” 2021, October. https://saratogaspine.com/back-pain-and-gluten/. 。関節炎はグルテンに対する自己免疫疾患のセリアック病の症状の1つ。セリアック病患者がグルテンの摂取をやめたところ、関節炎の症状が緩和されたという例は多くあるので、グルテン不耐症も肩や腰、首などの痛みに関与している可能性が指摘されています[#]“The Hidden Symptoms of Gluten Sensitivity - Gluten-Free Society.” 2018. June 9, 2018. https://www.glutenfreesociety.org/the-hidden-symptoms-of-gluten-sensitiv.... 。
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