寝つきが悪かったり、夜中に何度も目が覚めたりしていませんか?もしくは、寝つきはいいのに、深夜に目が覚めてそのまま眠れなくなってしまうことはありませんか?
睡眠は脳や体のリセットとリカバーをするために非常に重要なもので、毎日のパフォーマンスだけでなく精神状態や人間関係にも影響を与えます。
生産的で幸せに長生きをするための基礎といえる睡眠を、この30日間睡眠チャレンジで整えてみませんか?
30日間睡眠チャレンジとは?
米国の「シリコンバレー式」の本で知られるデイヴ・アスプリー氏のBulletproof社が推奨する「30日間睡眠チャレンジ」は科学的に裏付けられた、よりよい睡眠をとるためのメソッドです。4つのステップで構成され、毎日実践することでより良い質の睡眠をとることが期待できます。それでは、その方法を解説しますね。
4つのステップ
ステップ1)睡眠環境と習慣を整える
良質な睡眠をとるための環境と習慣はとても大切です。これを機に、今までの睡眠習慣を見直してみましょう。
-入眠前-
- 脳が再活性化する前に眠る
23時までに明かりを消してベッドに入ることを目指してください。それを過ぎると脳は再び活動を始め、午前2時くらいまで寝ずに活動し続けることができるくらいコルチゾール(ストレスホルモン)が急増します。例えば21:30でも、眠くなったら寝てください。
- ブルーライトを避ける
テレビ、コンピュータ、スマートフォンの画面から出る青色の光(いわゆるブルーライト)は、寝る前の脳内のメラトニンの分泌を阻害するため、入眠を妨げます。就寝の2時間前には電子機器の電源を切りましょう。ブルーライトを遮断するメガネなどを購入し、電球はアンバー色などに交換するなどの工夫もおすすめ。
- 14:00時以降はカフェインを控える
朝のコーヒーは目覚めのためのパワフルなツールです。ですが14:00時以降、または就寝8時間前以降は摂らないようにしましょう。
- アルコールを制限または排除する
アルコールは体内時計のリズムを乱し、メラトニンの分泌を低下させます。チャレンジ期間中はアルコールをカットするのが最善です。
-睡眠中-
- 部屋を「真っ暗」にする
照明を消すのはもちろん、テレビの待機ランプやデジタル時計に至るまで、すべての光源をシャットアウトして可能な限り「真っ暗」な空間をつくります。
- 室温を調節する
睡眠に理想的な室温である18~22℃をキープします。
- 騒音を遮断する
音に邪魔されないよう耳栓を用意しましょう。
ステップ2)ストレスと不安を和らげる
適切な時間にベッドに入って目を閉じても際限なく頭が働いてしまうなら、精神的ストレスがあなたの睡眠を妨げています。ストレスを軽減するために以下のことを試してください。
- 運動をする
運動はストレスや不安の解消に最適です。早く深く眠ることができ、夜中に目が覚めることも少なくなります。どんな種類のエクササイズでも、体を動かして心拍数を上げている限り、その効果を実感できます。
ただし、筋肉組織は、回復するために長めの睡眠を必要とします。週に2回以上運動している場合は、就寝時刻を少なくとも30分早めて、体が回復する時間を確保してください。
また、運動は体に刺激を与え、覚醒作用をもつコルチゾールの放出を促します。就寝前に運動をして余計に目が覚める気がした方は、もっと早い時間に運動することを試してみてください。
- 感謝をする習慣をつける
毎日の感謝を習慣にすることで、前向きな思考になり、幸せ感が増し不安が減り感情的にオープンになれます。このチャレンジの間、毎朝感謝の気持ちを持っていることを3つ考えて、それらを書き留めるか、友人や家族に話してください。
【関連記事】「実は科学的!? “感謝の気持ち”が健康に良い影響を与える理由」
- 瞑想をする
多数の研究で、瞑想がストレスと不安を和らげることがわかっています[#]Goyal M, Et al. n.d. “Meditation Programs for Psychological Stress and Well-Being: A Systematic Review and Meta-Analysis. - PubMed - NCBI.” Accessed April 3, 2019. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24395196. [#]Melissa A.Rosenkranz,Et al. n.d.“A comparison of mindfulness-based stress reduction and an active control in modulation of neurogenic inflammation.Available:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0889159112004758 。ストレスや心配にさらされているとき、心は過去か未来のどこかをお彷徨っているものです。瞑想は、現在の瞬間にとどまるように心を導き、非生産的な心配はムダなことだと認識させてくれます。「感謝すること」と同じように、瞑想は神経レベルで働き、脳の神経系を落ち着かせる機能を活性化します[#]Hölzel, Britta K., James Carmody, Mark Vangel, Christina Congleton, Sita M. Yerramsetti, Tim Gard, and Sara W. Lazar. 2011. “Mindfulness Practice Leads to Increases in Regional Brain Gray Matter Density.” Psychiatry Research 191 (1): 36. [#]Brewer, Judson A., Patrick D. Worhunsky, Jeremy R. Gray, Yi-Yuan Tang, Jochen Weber, and Hedy Kober. 2011. “Meditation Experience Is Associated with Differences in Default Mode Network Activity and Connectivity.” Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 108 (50): 20254–59. 。
チャレンジの一環として、瞑想を日常生活に取り入れます。毎日20分行うことを目標に、最初は1日5分から始めてみてください。
【関連記事】「瞑想が自分を変える!自宅で簡単にできる5種のメディテーションを紹介」
- セックスをする
「セックスは入眠を促すのに役立つかもしれない」といういくつかの証拠があります[#]“Can Sex Be Repositioned as a Sleep Therapy?” 1970. CQUniversity Australia. January 1, 1970. https://www.cqu.edu.au/cquninews/stories/research-category/2016/can-sex-.... 。オーガズムを持つことは、オキシトシン(幸福感と安全性を引き起こすホルモン)を押し上げ、コルチゾールを下げます。パートナーがいなくても問題ありません。上記の研究によると、オーガズムへの自慰行為は同様の効果があります。
ステップ3)脳に栄養を与えエネルギーを供給する食べ物の摂取
ステップ4)睡眠の記録を残す
進歩を追跡することで本当に進歩しているかどうかが分かります。知識は力であり、可能な限り最高の睡眠を得るために、習慣をさらに微調整するのを助けます。
チャレンジ期間中は、予算に応じて以下のリストから選択してください。
うまく眠れないせいで日中に疲れが残って、眠気を覚ますためにコーヒーを遅い時間でも飲むのは悪循環。どのステップから始めてもかまいません。まずはチャレンジの1日目に自分の睡眠環境と向き合い計画を立て、できるところから始めてみませんか?
睡眠を制するものは健康生活の勝者に!
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