毎日の食生活の中で、体に悪影響を与える物質は可能な限り避けたいものです。これは、添加物ではなく、食品中の自然な成分であったり、製造や保存の過程で自然に発生したものであったりするため、成分表などに記載されることもなく、ほとんどの人が気づかずに口にしてしまっています。
これらの物質が全て直ちに人に害を与えるわけではありませんが、『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』では、頭脳と肉体のパフォーマンスに悪影響を与えると考えられているカビ毒素と生体アミンの2つに注目しています。
何かを「足し算」していくことだけが健康に良いわけではありません。日々のパフォーマンスを制限するこれらの要因を見つけて取り除く「引き算」をすることがパフォーマンス向上への大切な第一歩なのです。
カビ毒(マイコトキシン)とは?
梅雨の時期や、雨が続きジメジメすると発生するカビ。カビの種類は大変多く、3万種を超えるカビが地球上にあるのだそうですが、これらの中には健康に無害なものもあれば極めて発癌性が高い毒を発生するものまでいろいろあります。
遺伝的体質によってカビによるアレルギーなどの悪影響を特に受けやすい人がいるといわれています[1]。また、特に人体に有害なのが一部のカビが産生するカビ毒(マイコトキシン)と呼ばれる物質[2]。従来の医療ではあまり着目されて来なかった物質なのですが、食品業界では、例えば食品の輸入をする場合の検査基準でカビ毒の量の上限が規定されていたりします[3]。
我々に最も身近なカビ毒は、実はペニシリンのような抗生物質です。病原菌をやっつけてくれるけれど、肝臓などの臓器への負担も大きいという点では人間にとってもある種の「毒」といえます[4]。
一方、特に人体に有毒とされていて、いろいろな食品に潜んでいる可能性のあるカビ毒はアフラトキシンやオクラトキシンAと呼ばれるものです[5,6]。