Skip to navigation メインコンテンツに移動
少々リスキーな薬も?食事やミネラルで改善したい気になるニキビ。

少々リスキーな薬も?食事やミネラルで改善したい気になるニキビ。

geefee ポイント geefee ポイント

・発生頻度や時期、有無は人それぞれなニキビ
・ニキビの治療薬と処方薬の注意したい成分とは?
・大人ニキビで注意するべき点
・漠然と議論されがちなニキビと食事の関連性

 

思春期の若者から大人まで幅広い年齢層で発症する慢性炎症性疾患のニキビ。毛包や皮脂腺が炎症を起こすことで発症する疾患の1つです。背中や肩にも発生するニキビはありますが、特に、気になる顔のニキビは一刻も早く改善したいですよね。さまざまな原因でできるこのニキビの治療には主に薬が使用されますが、中には少々健康リスクのある成分が使用されている場合も。根本的な食生活とニキビの関係性を検証しながら、改善策を探っていきましょう。

 

ニキビはどうしてできる?

皮膚の内部にある皮脂を分泌する小さい腺である皮脂腺が集中する顔や額、胸や背中の上部に頻繁に現れるニキビ。この皮脂腺が炎症を起こすことで皮脂が過剰に分泌され、毛穴から排泄しきれない皮脂が詰まることでニキビが発生されやすくなります。また、死んだ皮膚細胞やアクネ菌のような細菌によって毛穴が塞がれることでも発生します[#]“Acne.” 2020. September 12, 2020. https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/acne/symptoms-causes/syc-.... 。一般的に、脂分の多い特定の食事がニキビの要因になるとも言われていますが、思春期に増加するアンドロゲンや、妊娠初期に活発に分泌されるプロゲステロンといったホルモンの変化が主な要因の1つ[#]American Academy of Dermatology. Adult acne. 。これらに当てはまるすべての人がニキビの発生を経験するわけではなく、遺伝も原因の1つとなりうるため、発生の頻度や時期は人それぞれ。上記以外にも、ホルモンバランスの崩れる更年期に発生する可能性もあります。

 

 

一般的なニキビの治療薬と処方薬の注意したい成分

ニキビの治療薬は薬局などで市販されていますが、これらの治療薬に含まれている一般的な成分の一つが過酸化ベンゾイル。死んだ皮膚細胞を取り除き、細菌の増殖を抑える効果があります[#]Simonart, T. (December 2012). "Newer approaches to the treatment of acne vulgaris". Am. J. Clin. Dermatol. 13 (6): 357–64. doi:10.2165/11632500-000000000-00000 。主に思春期に発生しがちな軽度から中度のニキビに効果があると言われ、肌の乾燥などの軽度の副作用はありますが長期の使用でも比較的安全です[#]Simonart, T. (December 2012). "Newer approaches to the treatment of acne vulgaris". Am. J. Clin. Dermatol. 13 (6): 357–64. doi:10.2165/11632500-000000000-00000 。しかし、重度のニキビの治療薬として病院で処方される経口製剤のアキュテインやアムネスティームといった薬には、副作用が伴う可能性のあるイソトレチノインという成分が含まれているので注意が必要です。このイソトレチノインは、妊娠中の女性が服用すると、先天異常、流産、早産、死産を引き起こす可能性があり、FDA(アメリカ食品医薬品局)及び厚生労働省からも注意喚起されている副作用の強い成分です。また、

ひどい頭痛や、目のかすみ、めまい、吐き気、おう吐、脳卒中、下痢、筋力低下などのほか、 重大な精神症状(うつ、自殺など)の副作用を生じることがある。

とも厚生労働省のHPに明記されているので、妊娠中に限らず有害性の高い成分であることが分かります。個人輸入は禁止されており、医師や薬剤師などの専門家による緊密な指導が必要ですが、イソトレチノインを処方している病院のHPではあまりそのことに注意深く触れていないことが多く、その有害性、危険性が消費者に的確に伝わっていない可能性があるので、皆さんも注意をしましょう。
 

 

思春期ではなく大人ニキビ

思春期に発生しやすい印象のあるニキビ。アメリカの調査では20代の女性で50%がニキビを発症、30代の女性でも35%と比較的高いデータが発表されています。一方、近年、更年期の女性のニキビの発症が増加していると言われています[#]Niti Khunger, Krati Mehrotra. 2019. “Menopausal Acne – Challenges And Solutions.” International Journal of Women’s Health 11: 555. 。こういったいわゆる大人ニキビの原因はさまざまで、ホルモン変化や睡眠不足、運動不足や偏った食生活等の不規則なライフスタイルが挙げられます。特に注意したいのは、この大人ニキビの場合は思春期の人よりも脂分の分泌が少ないため、上記のような過酸化ベンゾイルの使用といった思春期のニキビの対処法を実践すると肌に乾燥やダメージを与える可能性があるということ。比較的安全性の高いビタミンAの誘導体のレチノイド外用薬などの使用を医者に相談してみるのも良いかも。大人ニキビは少々複雑。特に更年期の人は、ホルモンバランスを整えるように心掛け、長期的な治療を実践するようにしましょう。

【関連記事】「更年期症状を緩和する、プロゲステロンクリームとは?
 

 

ニキビと食事の関係性

ニキビと食事の直接的な関係性は長い間議論され、脂分の多い食事が良くないなど漠然とした意見があります。一方、いくつかの観察研究では、

 

 

といった食生活のパターンがニキビの発生のリスクに繋がる可能性が示唆されています。

 

 

また、ニキビを改善する可能性のあるミネラルの1つが亜鉛。抗ウイルス、抗炎症効果のある亜鉛は、炎症性および細菌性のニキビに効果的であることが研究で報告されています。これはサプリメントのような経口剤及びクリームのような塗布剤の両方に有用性があると言われています。サプリメントの場合は以前の記事に掲載した推奨摂取量を参照してください。亜鉛は、閉経後の女性のホルモンバランスを整えるのを助ける大切なミネラルとしても作用すると言われています。

また、オメガ3脂肪酸の補給もニキビを軽減する可能性があります[#]Khayef, Golandam, Julia Young, Bonny Burns-Whitmore, and Thomas Spalding. 2012. “Effects of Fish Oil Supplementation on Inflammatory Acne.” Lipids in Health and Disease 11: 165. 。摂取過多になりがちなオメガ6脂肪酸の摂取を控えるのと共に、オメガ3脂肪酸を補給することでオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の摂取比率を1:1~1:5に保つのが理想的[関連記事:欠乏すると心と身体に大ダメージ!オメガ3の重要性と摂取法]。魚油などの高品質サプリメントによる摂取や、イワシなどの重金属の悪影響が少ない小魚を食べるようにしましょう[関連記事:魚介類の食べすぎで体に水銀が蓄積!?そのリスクを避ける方法とは]。

 

 

オメガ3脂肪酸が体に与える好影響はさまざまありますが、ストレスホルモンであるコルチゾールを抑える働きをすると言われています[関連記事:意外と簡単にできる。ストレスホルモン「コルチゾール」の減らし方。]。高コルチゾールはニキビの原因にもなりますので、意識的にオメガ3脂肪酸を摂取することでホルモンバランスの調整を助ける働きを享受できます。

 

まとめ~食事やミネラルで改善したい気になるニキビ。~
さまざまな原因で発生するニキビの改善方法の1つであるイソトレチノイン経口薬は、副作用のリスクがあるので使用の際は注意が必要。避けるべき食品、積極的に摂取すべきミネラルや脂肪酸は、ニキビ対策以外の一般的な健康面からも良いものものばかり。思春期から更年期まで気になるニキビを長期的に改善していきましょう。

コメント

コメントを追加