日本では、江戸時代頃より冬至に柚子を浮かべた湯舟に入浴する習慣があり、「柚子湯に入れば風邪を引かない」と昔からいわれていました。
この柚子という果実は、柑橘類の中でビタミンCが一番多く含まれていることをご存知ですか?すべての野菜や果物の中でもトップクラスです!今回は様々な健康と美容効果が期待できる優れた栄養素『ビタミンC』摂取の重要性について詳しくお話したいと思います。
ビタミンCの主な働き
ビタミンCは、1753年にイギリス海軍の医師Lind(リンド)によって、壊血病を防ぐ因子として発見された栄養素です。水に溶けやすく(水溶性ビタミン)、非常に酸化されやすい性質を持つため、他の生体成分の酸化を防ぎ、自ら強い抗酸化作用を発揮します。
ビタミンCはアスコルビン酸ともいわれています。多くの動物にとって、アスコルビン酸は生体内で生合成できる物質ですが、ヒトやサルの一部やモルモットは、アスコルビン酸を体内で合成することができません。
ビタミンCは鉄や他のビタミンの吸収を助ける働きがあります。食品や鉄剤として存在している三価鉄(非へム鉄)をビタミンCが還元して二価鉄に変換することで、小腸(弱アルカリ性環境)における鉄の吸収が良くなります。またビタミンCはビタミンEと一緒に摂ることで相乗効果が得られます。さらに、サビ取り(抗酸化)をして疲れてしまったビタミンEを元に戻す働きもあります。