私たちの食生活には欠かせない三大栄養素の1つでもあるタンパク質。厚生労働省が推奨するタンパク質の摂取量は成人で1日の総カロリーの約13%~20%、ケトジェニックダイエットでも約20%とされています。しかし、タンパク質は加齢に伴い異常タンパク質として細胞内外で蓄積されアルツハイマー病やパーキンソン病などの疾患の原因になるとも言われています。この異常タンパク質をお掃除してくれるのが細胞のリサイクルシステムのオートファジー。ファスティングが近道と言われているこのオートファジーの活性化ですが、タンパク質摂取量を周期的に減らすプロテインファスティングでもオートファジーの活性化を促進できるとも言われてます。今回は、タンパク質摂取の休日とも言えるプロテインファスティングをお伝えしていきます。
タンパク質とオートファジーの関係性をおさらい。
以前の記事でも詳しく説明しましたが、細胞内で不要となった脂質やミトコンドリアをはじめ、異常タンパク質などを細胞内からお掃除してリサイクルしてくれるシステムがオートファジーです。加齢に伴う細胞や組織機能の低下により蓄積されやすい異常タンパク質は、体内で機能が逸失あるいは低下した不要なタンパク質。過剰に蓄積されることで、アルツハイマー病やパーキンソン病などの脳疾患に繋がる可能性も[1][2]。この異常タンパク質を取り除くためにはオートファジーの活性化が鍵になります。このオートファジーの活性化は、一番の近道と言われているファスティングの他にHIITやケトジェニックダイエット、良質な睡眠等があると言われていますが、ある研究では、タンパク質の摂取制限を行うことでもオートファジーを活性化できる可能性が示唆されています[3]。これは、タンパク質を制限することによりタンパク質の分解を抑制するタンパク質キナーゼの一種であるmTORが不活性化し、オートファジーが活性化することによるもの。このロジックを用いた健康法がプロテインファスティングです。